たべましたか

2009年11月08日(日) 戦慄迷宮良かったかもしれない!?

大変評判のよろしくない、戦慄迷宮3D THE SHOCK LABYRINTHを見に行ってきました。

ネットで散見した感想だと、「怖くない」「3Dの意味がない」とか散々です。

うん、確かに3Dの意味はあんまり無かったよ…;

これは単に「まだ演出・観客共にが3D慣れしていない」というのが原因だと思われます。

狭い空間の臨場感が思ったより3Dで出なかったように思えます。
もっと周囲のオブジェが迫って来るような3D演出をしたら、日本独自の「空間を描く」3D表現ができたのではないでしょうか。

逆に観客の方は、「せっかく3Dなんだからいろいろ飛び出してびっくりさせて欲しい」という感覚があるので、映画を見た時のがっかり感は大きかったのかもしれません。
でもこれって、3Dが当たり前になって来たら関係なくなってくるのでは?

それに私としては、アバターなんて観たら絶対酔うと思うので、あんまり飛び出して来ない方がいいんですけど。

ただ、冒頭のシーンでカーテンをナメるあたりとか、割といいと思ったんですよねー。こういう「手前にあるものの、奥を想像させる」みたいなのは3Dでいい効果が出るかもです。


お話の方はそれほど大した話ではないし、登場人物の行動にも不自然さが付きまとうという、映画としての評価があまり期待できないものだったわけですが。


でも、なぜか気に入ったんだ!

なんでかなー、と考えてみたら、私の最大お気に入り映画というのが大抵、「どこかの時空間に閉じ込められた悪夢」の話なんですよね。
ドグラマグラとか、箪笥とか。
呪怨や輪廻といった清水崇監督作品って、基本的にそんな話ですよね!?

そして何より、押井映画です。清水監督が押井守の「ビューティフル・ドリーマー」を原点にしているのは明らか。
今回もそれを思い起こさせる演出があったし、やっぱり「責任とってねv」的セリフで落ちるんですよ。

あー、そりゃあ感覚合うはずだわ。

というわけで、『悪夢の話』だと考えれば『戦慄迷宮』は楽しめる映画だと思います。
状況の不自然さ(例えば、死んだはずの人が突然帰ってきたら警察に連絡するだろう!とか)も、悪夢の中で判断力が鈍っている感じによく似ているし。
何度も繰り返す後悔、というぐちゃぐちゃした心は結構好きです。


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ねこめし [MAIL]

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