「東京に原子力発電所を誘致する」
という都知事の過激な発案で都庁はもう大パニック。
さらに時を同じくして福井の原発へと陸送中の
核廃棄燃料を積んだトラックが都内で
何者かにジャックされてしまう。
というのがこの映画のだいたいのあらすじ。
「金融腐食列島」のような、
かなり硬派な社会派サスペンスかと思ってたんですけど
本編のあちこちでブラックユーモアを効かせており、
なかなか苦笑いのできる映画でもありました。
この国のエネルギー事業がいかに世界的視野で見ると
後進国だというのかが浮き彫りにされてます。
この映画、無関心な国民という点が僕には残りました。
あと
「国のやる事に責任者なんている訳ないじゃないですか。」
本編の中でもっとも印象深く残ったセリフでした。
観た後はかなり愕然としたというか、
具合が悪くなりそうになったというか、
凹んだというか。。。
この映画ほとんどが都庁内の会議室が舞台なのですが、
全然飽きさせないような構成になっている。
役者達の論争に夢中になって観ていた。
メリハリをつけるために、
ブラックユーモアな発言もポンっと飛び出したりして楽しめました。
一つの場所でほとんど本編を押し切ってしまうような映画に
あの「レザボア・ドッグス」や
コリン・ファレルの「フォーン・ブース」がありますよね。
ほとんどがNYのとある電話ボックスが舞台でしたが、
あれに退屈した人って少なかったと思います。
むしろコリン・ファレルの演技力に酔ってしまう映画でしたよね。
それと何となくカブるモノをこの映画でも感じました。
でもこの映画って児童向けの教材映画みたいなモノも感じましたよ。
例えば麻薬やタバコの危険性をわざとらしく認知させるような、
ああいう教材映画。
それの原発バージョン。
わかりやすい。けどそのシーンは演技がくさかったけど。。。
総括するとこれは怖い映画。
自分がどういう国に住んでいるのかちゃんと知るべきだなと。
凄い国なんですね。日本は。
この地震列島に50もの核施設があるという。。。
中にはあのチェルノブイリよりも規模のでかい施設も。
その施設は今日本で一番大地震起きるであろうといわれてる
東海地方にあります。
アメリカだのアジアだの
ヨソの国の事で熱くなるのもいいけど
自分の今いる国の事にもう少し熱くなってみない?
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