も*う*は*う*け*い*じゃ*な*い*か*ら♪
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2002年07月12日(金) 鬼が来た!!

なんじゃこりゃあああ
という怪優・松田優作の台詞が
何年経った今でも
語り継がれるように
人間本当に驚いたときは
口からは何も出ない
という世常もあるのだが
やはり
本当の本当に
度肝を抜かれたときは
なんじゃこりゃああああ
と思うものだと
そう思うのだが
私には
いや誰にでもあるとは思うのだが
定期的に
遠くへ行きたい
と唄って喝采を浴びた
ジェリー藤尾病があり
本日は
肩と首が調子悪い
と言う理由で仕事を午後からサボり
その足で
京都まで映画を観に独り旅
仕事をサボっての電車旅は
とても心地よく
ガトゴトと揺れる道中
非常にこれ
いい塩梅で
電車内放送と言うのか
周囲のご迷惑になりますので
携帯電話はご遠慮ください
と言うアナウンスでさえも
のほほんに聞こえ
ふと目をやると
私の前を女性が通りすぎたかと思うと
私の前の座席の男性と
何やら痴話ゲンカどころか
女は大声コンテストとばかりに
車内で号泣し
その姿を見て男は
ただ笑いながら女を罵っている
そんな姿でさえも
他人の痴話ゲンカなど
日常でなかなか観れないもの
それだけで
京都まで足を伸ばした甲斐があったというものだ
そんなわけで
本日は京都にて
巷で話題の
何やらスゴイと評判の
カンヌでグランプリを獲った
「鬼が来た!」
を観賞
なのだが
まさしく
なんじゃこりゃあああああ
確かに
人間の心の奥底に潜む
人間の闇の部分

その鬼を
戦争というフィルターを通して
見事に描ききった
という点においては
確かに近年稀に見る
さすがはカンヌグランプリ
なのだが
映画前半は
コメディータッチで話が進み
戦争映画というよりも
ほのぼのドタバタ人情喜劇
山下清物語
もしくは寅さん・釣りバカ日誌
所謂日本映画界の汚点
山田洋次チックであるのだけれど
ああこおゆう映画なのか
と気を抜いていたところ
後半
特にラスト30分は
凄惨極まりない
スプラッターホラームービーへと
ダイナミックというよりは
あまりにもダイナミックすぎる
その演出に
ただ
ただ茫然自失
いやダイナミックというより
単なる無茶
名作というより
文字通り
鬼作
怪作
観た者全てを
なんじゃこりゃああああと
不快にさせて
煙に巻いてくれる
観てない方は
是非ご覧あれ
いやあ映画って本当に
素晴らしいものですね
サヨナラサヨナラサヨナラ
シュワちゃん一緒にお風呂入ろっ
人生そのものが世界映画史である
故淀川氏と水野氏
いや晴男はまだ生きてるけれど
歴史的建造物と
近代建築が
融合というよりも
歴史的建造物と近代建築と
そういったものと
軒並みを並べる
本当に歴史的名家の真横が
風俗店だったりする
京都は
カオス
その昔
「オヤジ3杯だ」
「ノー!1杯ね!」
なんじゃこりゃあああとも言うべき
禅問答を映画でやってのけた
リドリー・スコットもきっと
この映画と
今の京都の現状に
なんじゃこりゃあああ
と思うことだろう
不思議な映画を観た後に
風俗の呼び込みに
後ろ髪をひかれながら
ちんこの鬼となって
オヤジ3杯だ
そう呟いて
京都を後にしたのである。



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