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僕の、場所。

今日の僕は誰だろう。



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目撃1

それは、きっと勇気を出しての行動だっただろう。





別れ際に軽く頭をなでて、君は言う。

「会えて良かった」

頬を緩めてこちらが返す。

「それはあたしの台詞だよ」

到着駅を告げるアナウンス。せめて、ホームだったりしたら。
両手で抱いて肩に顔埋めて此の体に刻むのに。

きっと、もう習慣化された事。
満員電車に便乗して、ぴったりと寄せた体。
腕を回して向こう側の肩を抱いてくる。

ホームが見えてきて、スピードが落ちる。
もう少し、もう少し、このままで。

「気を付けて帰ってな」
「そっちもね。じゃ」

ほんとうは、言い終わる前から狙ってた。

その短い髪の首筋に唇押し付ける。君に送る別れの挨拶。








手を振って振られてスカートがひらり。

たくさんとってあるフリルが揺れるのに、
ドアが閉まっても視線はまだ据えられているのに、
君がおばあさんに席を譲っている間に

もう


見えなくなってしまった。







気が付けばひとり、電車を見送ってホームに佇んでいた。
君のそんな優しさが、魅力のひとつではあるけれど。






ずっと、見ていてほしかった……なんて我が侭な思考。










もう、おうちに帰ろう。


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