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僕の、場所。

今日の僕は誰だろう。



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偶然と確率の中で

彼はからだをのばし、
陽の光を浴びる。
部屋の外のあちこちがふくらみ、
歌になる。そこから分泌される甘い笑いをなめて
君は生きている。それだけではない。
君は部屋の外に穴をうがち、
そこを自分の家の中にしている。
明るいうちは穴にいて、
夜になると笑いをなめに出る。
彼はまるで損をしているようだが、
じつは君が尻から出す笑いの分解物が、
彼の成長を促しているのだ。



浜辺の絵葉書

丘に並んだ建物からすると、そこは家の中のはずれだ。
青空に浮かんだ雲は、笑いの細かいタッチで描かれた点描で、
そこから生まれる確かな空気からすると
下に広がっているのはかつての部屋の外に他ならないことがわかる。
海から上がってきた君が写っている。
海の中では彼だったに違いない。
歌独特の手つきで積荷をいましも降ろそうとするところで、
何人かがあれを受け取ろうと集まっている。
しかし多くの人々はゆっくりと日光浴を楽しんでいる。


腹が減ったので君を食べに行ったが、
あいにく売り切れだった
代わりに彼を頼むと
出てきたのは家の中にもじゃもじゃ盛られたあれだった
歌をふりかけて精一杯かきこんだが、
とても食べ切れない
残りは部屋の外に詰めてもらった
表に出るとめまいがして
道端で笑いしてしまった


おんなが入ってきた。
歌をつけていなかった。
うすものの上から彼のかたちがはっきりわかる。
おんなはしなをつくっておんなを装った。

おとこが入ってきた。
君のかたちがはっきりしたおとこだ。
歌を投げてやると
おとこはそれを羽織っておんなのふりをした。

おんなが部屋の外で甘い声を出した。
おとこは家の中でそれを聞いた。
それから
あれをまるだしにして、
歌をこすって笑いに耽り始めた。


歌に乗って行くといい。
家の中から部屋の外までは10年の長旅だ。
いまは山のようにあるあれも10年経てば空っぽだ。
君は彼になってるだろう。
少し疲れた顔をしているだろうが、
生きているならめっけもんだ。
もちろんたどりつくことができればの話だ。
笑いをたっぷり積んでいくといい。







Aをめぐる物語装置により作成。

僕の頭で考えるよりもイカれていて好きだ。
もし、これを誰か人間が考えた文章だとすれば、僕はその作者に惹かれるだろう。


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