僕の、場所。
今日の僕は誰だろう。
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君を失ったあの日。もうすぐ、あの日がやってくる。 僕は後からそれを知らされた。君が、居なくなったってね。
僕は何も知らなかったんだよ?
君が苦しんでた事も、病んでいた事も、全部。 それどころか、 君が好きな本、好きな色、誕生日、得意な事、嫌いな事、家族、兄弟、 君について何も知らない。
だって、また君に会えると思っていたんだ。あの頃の僕は。 そんな…急に居なくなるなんて思ってもみなかったんだ。 そうだろう? いつも君は笑ってくれてたじゃないか。 あんな日常がずっと続くと思ってたんだ。
僕は確かに、それほどの事をしてなかった。 でも、君は僕の大事な大事な……たった一人だろう?
雨の夏の日、僕は最後に君を見た。
君は静かに横たわり、もうずっと目を開けなかった。 君はひどく穏やかな顔で……。 白い顔、冷たい空気、たくさんの花、全部涙で滲んだ。
君は受験生だった。 君は一体、何のために頑張っていたのだろうか。 もっと、もっと、やりたい事があったんじゃないだろうか。
今、君の声が聞けない事が、途轍もなく悲しい。
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