人に対してカワイソウという言葉を使うことに、なんとなく抵抗がある。だから普段は滅多に使わないが、今のあきらの仕事はそう言わざるを得ない状況だ。「かわいそうね」と喉元まで出てくるが、その抵抗により言葉は変化し、なぜか「かわうそね」になってしまう。 「かわうそ、かわうそ、かわうその子ね」と言いながらあきらを慰める日々。