ずっと回想なので手が真っ黒ロストキャンバス155話感想。
来た来た期待通りのアスミタ登場! ひゃっほー。
冒頭のモノローグからがつんと来ました今回も。 アスプロスは高みを目指すことでデフテロスを影の立場から救おうとしていたけれど、デフテロスはそこまでを望まず、影としての生を受け入れていた。 デフテロスが抗う覚悟ではなく甘受の覚悟を決められたのは、アスプロスという光が側にいたから。でも、デフテロス自身が動かないことで、アスプロスはより強い光を求めるようになり、かえって光と遠い方へ足を進めてしまっていた。 自分自身が影に徹するばかりでなく兄の分の影まで負うつもりが、気がついたらお互い全く誤った場所に立っていたって感じ。これでセージ様がうっかり本当に殺されちゃうような人だったら、もっとひどいことになってたろうから、それだけは救いだったような気がします。 二年前のデフテロスは、とてもじゃないけど、「弱いものは死ね!」とか「取って喰う!」とか言いそうな人に見えないのだけど、強さを戦う方向に向けなかったことへの後悔がデフの中にはあったのかもしれないと、そんな風に思えてきました。
スターヒルからぶち落ちてボロボロなのに、魔拳の支配により教皇を暗殺しようと現れたデフテロス。見るだに痛ましい姿は、単に「デフテロスが暗殺者として現れる」というセージ様の予想を越えてたみたいで。……こんな状態のデフテロスが自分の意思で教皇を殺しにきたって見る方が無茶な気がするんですが、お兄ちゃん……。普通ごり押しできんだろ、これ。 でも、もし幻朧魔皇拳にかかっていなくて、単に邪魔するな的に突き落とされていたのだとしても、暗殺を止めるためなら身体の損傷に構わず動いちゃいそうだなあ、デフ。 セージ様は、この事件で初めてデフテロスと顔を合わせることになるんですね。元々人前に出ないように言われてたくらいだし、教皇や女神の前にはよけいに姿を現さないように達しがあってもおかしくないかも。でも、サーシャはこそこそ外出するような子なので、まわりの知らないところで会ったことがあったなら可愛いのになーと思ってみたり。 デフテロスの拳を触れることなく止めるセージ様がかっこいいです。すげえ強え。装飾品は千切れるし教皇の衣も破れるほどの勢いなのに。
そして、しれっとした顔で登場アスプロス。 デフテロスが暗殺に成功していればそれで良し。失敗したら自分が直接手を下すという二段構えでいたんですね。どちらにしてもデフテロスに罪を押し付けることが出来るし。アテナの血をアテナ像に運ばせた時のデフテロスも大概策士だったけど、さすがに兄の方もいろいろ考えるお人のようで。 デフテロス、操られているといっても意思がないわけではないのが、よけいに痛々しいです。原作の「20%の良心」とも違って、気持ちと裏腹に体が動くといった感じの操られ方なので……。教皇を殺したくないのに体が動く、殺させたくないのに体が動かない。自分やセージ様のためだけじゃなく、アスプロスのためにも教皇を死なせたくないんだろうに。だんだんフォントが大きくなる「やめろ!!」が好きです。ああもう、本当にテンション上がるわ、双子編。
セージ様はセージ様で、アスプロスを引っ掛ける気だったというのが、相変わらずの策士です。カーンの防御があればこそ、背をさらすこともできたわけですね。 アスミタとデフテロスの距離、この時点ではけして近くはなかったようで。12巻だとだいぶ親しい感じだったのになあ。 シジフォスでもマニゴルドでもなく、アスミタを引っ張ってきてくれてありがとうセージ様。 マニゴルドは、教皇暗殺の疑いすら知らされてなさそうな気がするなあ(苦笑)。ことがセージ様のこととなると、微妙に顔に出やすそうだし、待つより先に打って出そうなイメージ(笑)。で、後から教皇暗殺事件を知らされて、すねちゃってたらいいと思う。(落ち着け) シジフォスは……アスミタより能力的に劣るってわけでもないんだろうけど……。でも、防御に長けてるわけじゃないからダメなのかな。アスミタの方が攻守バランスよさそう。死なさずに能力を奪うことが出来るのも、アスミタの特長かな。 千日戦争の名は、LCではここが初登場……だっけ? 別の場面で出てたかな? 黄金&元黄金VS黄金&黄金と並ぶ力を持つ雑兵っていう、豪華なんだけど文字にしちゃうと微妙に豪華じゃない夢のタッグマッチ。これは次週が楽しみにならんわけがない……! 回想続いてるけど、ちっとも問題を感じないよー。それはそれでそれ自体が問題なのかもしれないけど。
それにしてもアスプロス、悪い顔してるなあ(苦笑)。 とはいえ、ものすごいナルシスト発言と同時にものすごい弟自慢してるので、悪い人っていうより面白い人って印象の方が強いんですが。しかし面白い人選手権では、今のところ愛アコスの右に出る人がいない(笑)。 アスは、サガのような二重人格ではなく、単純に二面性を持つだけなのかな。最期の顔が、けして苦悶の表情ではなくどちらかというと穏やかな笑顔だったので、相変わらずとことん悪い人とは思えないのですが……。でも最終的に聖域を裏切って冥王側についてるんだしな。 デフもアスも、まだまだ「何故?」と思わせる部分が多くて、だから回想続いてても気にならないのかも。
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