てらさき雄介の日記
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2014年10月29日(水) 死後の評価に価値を見出す儚さ

往復約2時間電車に乗っている。出来るだけ本を読むようにしている。今は司馬遼太郎の短編を何冊か。多くは史実を元にしたフィクションだが、著者は今を生きる私たちにメッセージを発している。

靖国神社の記載が時々ある。誰を祀るかは明治政府が決めた。すなわち薩長の方針こそ基準だった。維新は元々攘夷運動から始まった。しかし薩長が方針転換した後に、攘夷を実行した人は処罰された。今に至るまで公式に犯罪者として記録されている。

一方で英公使館を焼打ちした高杉晋作は靖国神社に祀られ、同じく伊藤博文は元勲として死後国葬まで行われている。‘英霊’とは何であるか。時々の政治が決めているのだ。靖国神社が政治的な施設である所以である。

さて司馬遼太郎の短編。末筆の引き取り方がいい。活躍した後に死を遂げた志士の話があった。「明治後正三位に叙せられた」と終わる。死後の評価とは所詮は生き残った人の判断。そこに価値を見出すことの儚さを言っているように感じる。

●今日一日

【午前】
決算特別委員会/県庁

【午後】
決算特別委員会/県庁


二連ポスターです!


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