てらさき雄介の日記
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2014年04月12日(土) 真実を追求する意志を持て

東電OL殺人事件(新潮文庫・佐野眞一著)を読んだ。興味深い事件だったが詳細を知るのは初めてのこと。とても面白く最後まで一気に読み終えることが出来た。おススメのノンフィクションである。

被害者に関する踏み込みが中途半端なこと。後半が裁判記録になってしまっていること。作者の思いこみが気になること。等いくつか思うとこもあるが、事件の調査にかける意気込みは素晴らしい。

マスコミの使命は真実の報道。しかし現状は政治や企業団体の‘大本営発表’を垂れ流している。それが真実なのかどうか。独自の調査を加えようとはしない。能力よりも意志の無さを感じることも多い。

この事件で言うならば、最初から無実の可能性が取りざたされていた。マスコミはこの著者のように独自の調査を加え、その真実を追求すべきだったのだ。警察や検察の正式発表やリークに慣れすぎている。

先日死刑判決から一転無罪になった袴田事件もそう。翌日の新聞に「袴田死刑囚から袴田さんに記載を変えます」とあるが何をかいわんやだ。思えば先の大戦も新聞があおった。自らの不明を素直に恥じて欲しい。

●今日一日

終日所用


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