てらさき雄介の日記
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2011年07月17日(日) |
賠償を放棄した中華民国 |
昨日の昼、台湾に着いた。市内に入ってから連絡を取り合い仲間と合流。その後は、20年前もお世話になった方に案内してもらい、いくつかの名所を見学。夜は現地らしい食堂で夕食を共にする。
さて20年前のこと。当時台湾の政権党は国民党。実質的な選挙もなく、いわば一党独裁であった。その正統性と対中国共産党に対する政治的アピールを兼ねて、日本の学生を国内に毎年招待していたのだ。
その窓口になったは我が国の自民党。当時は同党所属だった藤井裕久先生の事務所から話を聞きつけ、興味本位で申し込んだところ、参加するとが出来た。メンバーは30人強だったと記憶している。
その多くは中国語や中国文化の勉強をしている学生。一方で私のように何人かは、政治ルートでの参加者である。皆んな今に至るまで付き合っているのは、本当に珍しくもありがたいこと。
さて台湾。いや敬意を表して中華民国と言おう。狭い国土と限られた国際関係のなかで、非常に優れた国家経営をしていると改めて実感。中国共産党もまたしたたかに、長い視点で穏便に接している。
政治的主義よりも民族ということなのか。そこに暮らしていない私には想像の限界がある。しかし少なくとも武力衝突は論外だし、今後については対話による平和的解決を望む。
台北を歩いていると日本人が多い。恐らく日本人率は世界一だろう。だからこそ私を含む日本人は、中華民国の歴史を知る努力をせねばならない。特に日本との関係ついては。
日本が侵略戦争を行い、そして敗れた中国とは、現中国共産党だけではない。当時の大陸における政府は中華民国であった。そして戦後多くの国に賠償をしていくなかで、その一切を放棄したのも中華民国であった。
「日本人ではなく軍国主義を憎む」と、その賠償を放棄してくれたことが、日本の経済的発展に大きく寄与したのだ。私が先輩方からそう教わったように、次に世代に向かって感謝の気持ちを伝えていきたい。
●今日一日
終日 旧全日本学生訪華団メンバーで台湾訪問
20年来の仲間と台湾で
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