てらさき雄介の日記
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旅も回数を重ねると、休暇にはなっても刺激ではなくなる。しかしそんな中でも、恐らくは一生忘れないであろう貴重な体験をすることもある。
いつか行ったある国でのこと。街をプラプラしていると、「北朝鮮が店を出したらしい」と情報を聞く。私を韓国人と勘違いした、現地の人が教えてくれた。
確かに北朝鮮政府が外貨獲得のため、‘異国'にレストランを出している話はは聞いていた。早速訪問を決意し、探すこと大体1時間。いわゆる目抜き通りではないが、大きなスペースの立派な建物だ。
店を仕切っている店員は北朝鮮人だが、配膳や下働きなどは現地の人がやっている。あわせて2〜30名ほどだろうか。割合は、北朝鮮人3:現地の人7という印象。
北朝鮮人は皆女性で、誰が見ても美しい感じ。明らかに選抜されている。またショーということで、チマチョゴリを着ながら、楽器などを演奏し歌ってくれる。
それ以外の時間はお酌をしてくれたり、色々話かけてきたりもするが、こちらからの質問には、答えることは少ない・・・。「楽器が上手ですね」という質問に対して「平壌で芸能学校に行ってました」が精一杯。
ビール後の酒を選んでいると、薦められたのが‘松茸焼酎’。値段は日本円にして約7000円!当地の物価からすれば破格だ。外貨獲得のため当然ノルマはあるのだろう。
結果、先方に気を遣った訳では全くないが、一度飲んでみたかったので注文した。かつて北朝鮮を旅した際、‘朝鮮人参焼酎'を何度か飲んだが、漢方入り焼酎といった感じは共通。
レストランのお客さんは、私の他はすべて韓国人。2〜3名のグループもあれば、50名はいようかというバスツアー組も。韓国人から外貨を獲得するという、かなりしぶとい北朝鮮の業だ。
さてこの観光地だが、メジャーな割に日本人は余りいない。たまにすれ違うと、珍しくて挨拶をしたりもする。3〜4日あれば訪問可能なので、またいずれ行きたいものだ。
ちなみに、北朝鮮レストランには、もう訪問することはあるまい。
【今日一日】 終日休暇
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