てらさき雄介の日記
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2006年05月08日(月) 教科書有料化はセコイ話だ

与党内で、義務教育の教科書を有料化する動きがあると、新聞記事にあった。かなりの段階まで話が進んでいるようで、記事になったのは、おそらく瀬踏みも兼ねたリークだろう。

しかしセコイ話だ。それで浮く経費は約395億円とのこと。国民ひとりあたり300円だ。この金額を、子どもの教科書に払うことについて、躊躇う人はほとんどいまい。

グアム移転費用の7000億円の後だけに、何か情けない気分で一杯になる。何のために父祖の代は、苦労して経済大国をつくったのか。

昨今給食費などの滞納も散見される。教科書を有料化すれば、買えない家庭が出てくるのは想像に難くない。例えそれが、一部が指摘するような、親の無責任が原因であったとしても、その負荷を制度として子どもにかぶせるのは良くない。

この話の推進派(主に財務省らしい)は、「先進国のなかで無料化しているのは日本だけだ」と、変な国際協調を言う。屁理屈だ。

日本もかつては有料だったが、経済力にあわせて無料にしたことは、お金の使い道を当時の日本人が理解していたこと。誇るべきことだ。

文部科学大臣は、教育基本法の今国会成立について、省内にハッパをかけている。それはそれで悲願なのだろうが、一方で何か大切な基本が崩れてはいないか。

教育関連に携わる人は、山田洋次監督の「学校」を見て欲しい。教科書代が払えずに、学校に行けない人も存在するのだ。それを保障するから、義務教育なのではないか。






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