てらさき雄介の日記
DiaryINDEX|past|will
2006年04月21日(金) |
小沢党首効果の危うさ |
先の総選挙は「小泉劇場」によって敗れたと、負けた側の民主党関係者は言う。負け惜しみにしては情けないし、主権者をバカにしている分析だ。しかし実際当たっている。
今回党首交代で、民主党の支持率が急上昇している。これを目の当たりにし、改めてメディア効果の危うさを感じた。「どうテレビに映るか」「どう報道されるか」によって、ここまで支持率が変化してしまうものか。
千葉7区の衆議院補選は、当初完全な負け選挙だった。同選挙区から復活当選した現職代議士が、鞍替え出馬を断念した程だ。その後の党首交代によって、一気に上げ潮ムードとなり、いまや完全な横一線とのこと。
補欠選挙は、一般的に投票率が低い。また自民党と創価学会の選挙協力が、うまくいく傾向がある。故に過去ほとんどの補選で、民主党は負けてきた。今回その補選でいい勝負をしていることは、政治関係者に少なからぬインパクトを与えている。
しかし頭を冷やして考えてみよう。小沢党首には期待している。おそらく世論もそうだ。しかし党首になったばかりで、改革していくのはまさにこれから。現段階では評価のしようがないし、事実党の中身は特に変わっていない。
「小泉劇場」に象徴される政治手法は、主権者に丁寧な政策提示をし、議論を促していくという、民主主義本来のあり方とは違う。小沢党首はその辺りを当然わきまえているし、別の手法での政権獲得を模索しているはずだ。
ワイドショー政治の功罪が語られているが、この点では明らかに“罪”の割合が大きい。政治で大切なのは、あくまで政策だ。その点を注視しなくてはならない。政治家に愛想笑いはいらない。真摯に政策を論じる姿を、もっと見せていくべきだ。
小泉総理は「自民党が変わった」という。確かに変わった点もあるが、自慢するほど多くは変わっていないし、本質的な部分はむしろ悪くなってさえいる。それを批判する私たちは、謙虚に自らを見つめるべきだろう。
民主党は肝に銘じるべきだ。今の支持率上昇はご祝儀だ。数日来、調子に乗っている国会議員の姿をテレビで見るが、何度同じ経験をすればわかるのか。少し頭を冷やし、着実な前進を図るべきだ。
千葉7区は当然に勝ちたい、しかしもし敗れても尚、一喜一憂することない骨太な姿勢が大切と思う。「信頼感・安心感の醸成」が、党改革の一里塚だ。
|