てらさき雄介の日記
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2004年05月30日(日) 原作を書きかえるのは何故か

様々な事情により、原作がそのまま放送できず、結果手を加えることがあります。

手塚治虫さんの漫画には巻末に「現代では不適切な表現がありますが、差別の根絶を目指した作者の意図を考え、一部を除いてそのまま掲載します」などという注釈がついています。黒人などの表現が、差別的な部分があるとの指摘からだそうです。

先日テレビドラマでリバイバルをしていた、SMAPの中居君主演の「砂の器」も原作はハンセン氏病をテーマにしていたのですが、テレビでは別のテーマになっていました。作者である松本清張が、明らかに差別に反対しているにも関わらずです。

さてここで大切なのは、それを放送しているメディアがどういう議論と経過をたどって、内容の変更にいたったかです。作者の意図とそれを放送したときの影響を真剣に考えて、自主規制するならば、それも良しだと思います。


しかし、昨今のあり方は、とにかく議論になること自体が面倒という感じです。部落差別を扱った「竹田の子守唄」を自主規制していることなどはその典型であり、明確な基準がないのに、騒ぎにならないようにとの配慮でしかありません。

この事なかれ体質は、とかく地方自治の現場でも見られます。そんなに揉めるのがいやなのでしょうか。

改善すべきです。


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