今日 入籍しました。
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朝11時、起きて 私は洗濯物をまわし、部屋を片付け、 ダーは掃除機をかけた。
実家へ行くとちょうど昼食を食べているお義父さまがいたので 一緒にお味噌汁とごはんをたべた。 私が片づけをしている間に 既にママが片方記入した保証人欄に お義父様が記入をくださり、 わたしたちはお仏壇にお線香をあげ、 お義父さまの書き終えた 婚姻届 に記入をした。
市役所の窓口には
深いみどりいろのおかっぱ頭で みどりいろの眼鏡フレームに みどりいろのビーズの眼鏡チェーンをつけた、
魔女のようなガマ蛙のような不思議なおばさんが座っていて、 私たちの手続きをしてくれた。 市役所という場所での出会いにしてはとても個性的な容姿だったけど それがすごく似合っていて、そこだけすてきな場所になっていた。 この手続きがなにかの儀式のようだ。 私も白髪混じりになったらあんな風に染めてみたいと思った。
市役所の住宅課でなんとなく県営・市営住宅の用紙なんかもらったりして、 5階のエントランスで階下をながめながら ずいぶんのんびりコーヒー飲んで、 市役所をあとにした。
ダーの実家のすぐそばの高崎神社へお参りにに行き、 なんとなく穏やかでいい気持ちになった。
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まだ午後なかばなので、私はせっかくだから 緑のきれいなところへ行きたいと思ったのでそう言ったけど ダーは漫画喫茶へ行きたいと言った。 私はまったくそのつもりがなかったけど進路は漫画喫茶になり、 なんでこんなときそんなこと、ちょっと信じられない、と思ったけど どうしても行きたいんだろうと思ってそれに従った。 で、ダーのおごりで漫画喫茶へ入った。
漫画喫茶を出て、食事どうする という話になり、 なんでもいいよ というと「ナントカ食堂に行こうか」とダーは言い、 …そこは確かに 好きな空間ではあったけど、 ほんと雰囲気もオシャレとかもないひなびた大衆食堂で、 よりによって今日行かなくていいじゃん。と思った。
それで、わたしはとうとう 「ダーって最低。」 と言った。
結局部屋に戻り、 部屋に戻る道中でダーの電話代が支払われていなくて、 明日から止まるかもしれないことが発覚し それは私が払い損なっていたので 私は謝ったけど ダーの機嫌はあきらかに悪くなった。
ごめんね、と言ったら 明日でイイよ と言ってくれた。 それで少し機嫌なおった。
ダーはチャーハンを作ってくれ、 それをふたりで食べた。 ダーはあの食堂のチャーハンを食べたかったのかな。
一緒にお風呂に入ろうと思って、お湯を溜めていたら ダーはアコギを弾きはじめ、 そのうちノッてきたらしくスタジオに行ってくると言った。 どうしてもだめなの と言うと、 こういう気持ちの時が重要なんだ とダーは言った。
私も、そういう気持ちでうわの空のひととお風呂に入っても幸せじゃないと思ったし 音楽のことでわがままは言いたくなかったので スタジオに行かせてあげた。
出がけ、玄関で ダーは私を 自分の名字で呼んでみてくれ、 ちょっと幸せそうにしてくれた。
確かに、そのときはちょっと くすぐったいような気持ちになった。でも、
だけど ひとりになった私は なぜか イライラしてきて、 たぶん私は寂しいのだと思って、 イライラしながらひとりで湯舟に沈んだ。
ダーは、今日を なにかをやり終えた、と思っていて、 私は、今日を はじまりだ、と思っているのだ。たぶん。
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今朝、確かに私は 籍をいれてもいつもと変わらない と言ったけれども 今日といういちにちが なにかに対する初日であったことは確かで、 もう 今日 という日は帰ってこない。
今日、いちにちがはじまっておわっていく、 それがこれからを暗示じているという感想を持った。
私は 何を ダーに期待してたんだろうと考えた。 それは すごく一方的なものなのかもしれないけど、 私のいちにちに花を添えてくれてもいいんじゃないの。 それが私の希望になるようなお花をくれてもいいんじゃないの。 それはわがままなことなんだろうか。なんて思った。
私は、なんてことをしでかしたんだろう。
わたしのこころのなかで咲かせようと思っていたけれども しまいこんでしまった種たちを悲しく思った。 やっぱりそっちのお花を植えればよかったかな。
今日が決して そういう気持ちばかりだった訳じゃないのに、 負の気持ちに包まれてしまった。
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いったん寝て、 深夜3時半に目が覚めて また起きて、まだひとりなのを知って、自分が、 いろんなことを相手に求めていることを知って、 いろんなことを後悔した。
自分を呪った。
一緒にいるからといって、 決しておなじきもちじゃない。
父長崎人+母福岡人=純血の九州オンナ、福岡に産まれ、
関東→京都→佐賀→京都→横浜→群馬と流れてます‥
レイ
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