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ねことおやつ
   
 

2004年12月14日(火) ★ おとなりさんは最強

昨日の電話で
「明日はパパの誕生日だからね。
 電話でもしてあげたら、メールでも。」
と、ママ。

今日はパパの誕生日でした。
何もしませんでした。

きっと新しい奥さんと弟でケーキなんか囲んでるだろうから。
たぶんそれで充分なのだから。




そっとしておく。



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もうすぐクリスマスですね。
あちこちで恋人成立のヨカンオカン。
テレビも雑誌もいろめきだってます。

こっちは雑な作りの田舎なので殺風景です。






●おとなりさん

1)----------------------------------------------

おとなりさんは、アパートの駐車場の、
駐車場でない部分に微妙にコワモテな車を停めている。

先日 住人でない人が廊下にいて、話し掛けられた。
おとなりさんの車にこすってしまったのだという。
逃げればいいのに、と思ったが
その、人がよさそうなおっちゃんは本当に困っていて
…というのも呼び鈴を押しても おとなりさんが出てこないので。

仕方なく「置き手紙でもしたらどうですか」とノートとボールペンを貸してあげた。ささっと書いてくれたらいいのに おっちゃんはチンタラ書くもので私は寝巻きのまま廊下で立ちんぼうするハメになった。ノートじゃなくて紙きれ1枚にしておけばよかったなあ。と思いながら ヒマだったので

「…ときどき、あるんですよ。こういう事故。」と私が話し掛けると
「車が入ってきたから、通してあげようと思ってバックしたら
 こすってしまって…。。。」と、弱々しく、おっちゃん。

私はおとなりさんの車のせいで自分の場所に停める手間がかかっている。
ちょっと迷惑だなあと 思っていたので

「でも、駐車スペースじゃない所に停めて傷つけられても、
 何も言えませんわねえ」

と本当のことを言ってしまった。
おっちゃんは それには答えなかった。
無言だった。

すると、だ。

「なんですかぁ〜〜〜」

と、おとなりさんの玄関が開いた。
なーんだ、居留守じゃん。

私は おっちゃん渾身の手紙ページをちぎって、
人のよさと恐縮で不器用にあたふたしながら車の説明をするおっちゃんに渡した。


何度もチャイム鳴らしたのに。
おっちゃんと私が廊下で立ちんぼうしてけっこう経つのに。
おとなりさんの居留守に、私、つきあわされてるのに。
今頃出てきて、「なんですかぁ〜〜」はないよなあ。


でもでも。
おとなりさんの姉ちゃんは
積み木くずし”を彷佛とさせる濃さのがっちりメイクだった。
「なんですかぁ〜〜〜」は、((文句あっかゴルァ!))な迫力があった。

私は理不尽さを感じながら
キャットが耳を伏せてる時の気持ちになって、
そそそとその場から逃げた。




2)-------------------------------------------

私の部屋は角部屋で隣が階段なのだが
アパートは鉄筋なので階段のものおとが部屋に響く事はあまりない。

少し長く起きて、部屋の電気を消して
ダーの横に滑り込む。

深夜2時は静かだ。と。

    ダン
 ダン
    ダン

  ダン
   ダン
    ダン
   ダン

  ダン
   ダン
      ダン

ヒールで階段を登る、力強い足音が聞こえた。
わ。なんだ。と ネコズと耳をそばだてていると

   ダン
  ダン
     …ダダダァンー☆

その足音は 踊り場でスベった。


  クックック…という私の押し殺した笑いが部屋に響く。

笑っちゃいけないんだけど。


この階に今まで、この時間に帰ってくる人やそういう足音がなかったので
新人のおとなりさんかなあと思ったら。

やはり足音は隣の部屋に消えた。
おとなりさんは週に何回か(もしかしたら毎日かもしれないけど)
夜中の2時すぎに帰ってくる。





あくび。





3)-------------------------------------


先日、その時間帯にダーも起きていてふたりで布団に入った。
例の足音がけたたましく登ってきたので

「ねえ、この人 こないだ踊り場でステーン☆☆☆ってこけたんだよ。」

と教えてあげた。
ふたりで息を殺して足音が過ぎるのを待った。

 ダダダァンー☆

私たちの沈黙の間に、おとなりさんがコケる音が轟き、

   クックック…という ダーと私の押し殺した笑いが部屋に響いた。


笑って悪いなあと思ったので、
罪滅ぼしみたいに 毎日そんなに飲んで大変だなと思った。

おとなりさんは期待に応えてくれる人だった。





4)-----------------------------------------------

おとなりさんは2、3日にいちどベランダを掃除する。
先日ターリンと聞いたシュッシュッという音は ほうきの音だったらしい。
私はすごーくたまにしかベランダを掃除しないので、
えらいなあと思った。

このあいだ、おとなりさんにならって
ベランダに掃除機をかけた。




5)----------------------------------------------

今日3時頃、遅めなんだけど洗濯物を干してたら カラッ。と
お隣のサッシが開き、おとなりさんも洗濯物を干しはじめるご様子だった。

私は数十分前から布団を干したり
窓を開け放して掃除機をかけたりしていた。

空気は冷たいけど、空も青くて晴れて気持ちいい。


バシッ。バシッ。

と、おとなりさんが洗濯物を伸ばす音がした。
私も(内心、負けずに)洗濯物を干す。
おとなりさんは私に気付いただろうか。
「こんにちは」っていうのも変なので、そのまま続行していると

「コホン」「ゴホッ、ゴホッ」

というせき払いの音が聞こえた。




私はなんだかおとなりさんの存在に畏縮してしまい
そそそと洗濯物を終え ベランダを退散した。

ついでに、聞いてる音楽の音も消した。



おとなりさんは最強だった。





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無料で配付されるタウン情報誌にこんな記事があって、思わず感涙。

私が14歳の時は、バカみたいに呆然と漠然と過ごしていた。命の重さについて本当の意味を知る事もなく、平凡に。

この子は14歳にして生きる事と戦っている。

先日得たささやかな生活費の一部をネット振込みしてしまった。そんなことしても偽善でしかないのかもしれないけど。

こんな人にこそ
生きて、
まっとうして欲しい

と、思った。






この画像と日記の下部にリンク貼った、協力できなくても
こういう人がいて頑張っている事を知って欲しいと思ったので。
今まではマスコミを介さないとこういうことをひろめる事が難しかった。
ネットってやっぱり便利だ。こういう使い善さがある。







父長崎人+母福岡人=純血の九州オンナ、福岡に産まれ、
関東→京都→佐賀→京都→横浜→群馬と流れてます‥

レイ 

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