明日は休日、ダーは飲みに出かけてしまった。 ipodの宣伝を見るとクラブへ行きたくなる。
ひとりで見るテレビからipodのCMが私の脳内へ流れ込んで来て、 ダー不在の寂しさついでにクラブへ行ってしまった。 ¥1000でテクノ。
入ってみると かかってる曲は悪くないのに フロアは圧倒されるくらい誰も居なくて、と言うか客が居なくて。 男の子と、私だけ。 高崎の割には(失礼)悪くないテクノだったので思いっきりフロア使った。 ほそぼそと人が増えたり、がくんと減ったり。 2人が5人に、8人になったり20人になったり。 そしてまた3人になったり。
小さな箱に、少人数しかいない このフロアが、 誰かの部屋みたいな感覚になった。 ホームパーティ。疲れたら休んで踊ってる人見て。そんな感じ。
怒濤のように音が散らばりながら群れながら降ってくる。 その流れに乗って踊っているとノーミソが「次は?次は?もっと!もっと音を頂戴!」と思ってる。ネコとねこじゃらし。ねこじゃらしが激しく動くといきおいよく飛びつく、ネコ。そんな感じ。ひとつのゲームみたいなのが私の中で成り立って、DJのオニイサンと遊んでるような気分になる。 ひとつになる。楽しい。
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細くて背の高いハンサムな男の人が隣に座って、話しかけて来た。ふたことくらい話したらその人はぜんぜん立ち去らないので、しばらくお話した。ハンサム君は私が最初入って来た時にまわしてたDJだった。以下は仮名、 「あー、DJタカシ(takashi)ね。」と言うと 「タカハシ(takahasi)!」と言った。 VJ画面に名前が出て、それを読み間違えてた、笑った。 …とか、群馬は山が多いから野外イベントが多い・来週も●●で開催される、来月は…とか、そんな話し。 ハンサム君はとても楽しいイベント情報をくれてるみたいだったけど、私は次の瞬間に忘れちゃうんだ。と、思った。(実際クラブを出た瞬間忘れた)
ハンサム君は「待ってて、野外の写真みせてあげる」と言って何処かへ消えた。随分待っても帰ってこないのでもう帰ろうと思って立ち上がったら、ハンサム君が来た。ひととおりデジカメ見てお礼を言って帰って来た。
わざわざ、DJブースへ戻ってフライヤー探して持って来てくれたり(なかなか見つからなかった様子)、何処かまでデジカメを探しに行って戻って来て見せてくれたり、なんかイイ人だなあと思った。彼女には尽くすタイプかなあ。
ハンサム君は一見、背が高いけど 本当に背が高かった。 立ち話をするとき 座ってる時と比べて目線がぐんと上になったので、 私は彼の背の高さにどきどきした。
自分が女の子である事を意識せずにはおれん距離感だった。 こりゃー「恋に落ちる、私にちょうどイイ感じの高さ」だなーと思った。考えてみるとこの1年、ダー以外の男の人と接触がないので ダーサイズがすっかり定着している。だからかなぁ、 …と、冷静に自分の「どきどき」を分析してる私が居たりして、 もちろん色っぺ−発展なんか、ないですよ。
デジカメの最終画像が終わって、私がもう帰るという事を告げると お互い携帯番号を交換するのかなー・という雰囲気が降って来た。
だけど、間髪入れず「じゃあ。」と言って手を振った。 カッコよくて面白いお友達が出来たかもしれないけど。 本当にご縁があるなら、きっとまた出会うでしょ。
ああ、私は、もう。 顔がいいからとか、(顔で恋に落ちる方だった) DJやってるからとか、背が高いからとか、面白い世界を知ってるからとか、 …そういう基準で相手を恋愛対象にしちゃったりしないんだなあ、と実感した。
歳ですよ。自分の「年輪」感じちゃいましたよ。
それでも、なんか、 自分がどきどきした事に「自分が恋する確率」を感じて、 …そんな相手がちょっとチヤホヤしてくれたので、
私は、とっても気分がいいのだった。
これは浮気じゃないけど、うわき? 浮気の疑似体験、しました。 そんなかんじ。
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帰るついでに駅前で飲んでるというダーを拾って帰る事にした。
どこにいるの。 駅前、バス4番・5番乗り場の奥…
バス乗り場の辺へ行くと、缶ビール片手にビルの角に座って話し込んでるダーらが居た。っていうか、高校生か?タムロってるのかい? なんか青いことやってるなあ…。
話し合いは続いていて、お酒を飲むとアツくなるT氏が お酒を飲むと頑固になるダーにむかってなんか一生懸命訴えていた。 火と水のよう。燃え盛る火が水辺でジュッ。ジュッ。と水蒸気をあげてる。 あー…飲んでるなあ、また。とか思いながら観察待機。
と、ダーはすっ、と立ち上がり ビルの角を曲がって5m程ひとりで歩いた。 何処へ行くんだろう・と見てると(私からは丸見えだ) 立ち止まり、3歩引き返して また数歩進んで、 今度はタムロってる角の方へ戻って来た。 そして手前のその角のところでビルにもたれて(傍にいるがT氏らには見えない) 困ったなあ という雰囲気で顔をクシャっとした。
…仕切り直し?
っていうか、行動が無意味っぽいんですけど? ダーってば、おもしろーい。 あー…飲んでるなあ。ちょっと呑まれ気味だなあ。。。
ダーは私がここで待機してるのが解ってないようだった。 いまの誰も見てないと思ってるダーに電話した。
着いてるんですけどー。
ダーは「解散!カイサーン。」とタムロってる連中に言い、 タムロう青春の集いらは私に挨拶をしてくれ、帰って行った。
私は今夜機嫌がよくて、待たされてもぜんぜん平気。 ハナウタなんか歌ってます。
ダーに 何責められてたの・と尋ねると
「もう、そんないい時代じゃないんですよ。いつまでも高校の時みたいにうまく行く訳じゃないんですよ。そんな狭い世界にいる訳じゃないんですよ。」
とか、何とか勢いよく言った。 支離滅裂で理解不可能だったけど、まあいいか。 ダーなりに憤りを感じつつ我慢してたんだな、と思った。
さっき、ダーは困りすぎて ビルの角に立って顔くしゃっ。とした。 あれは追いつめられた時のダーの「素」だ、と思った。
かわいかったなー、この人好きだな−。
とか、酔っぱらい助手席に乗せて運転しながら じわじわ思った。
父長崎人+母福岡人=純血の九州オンナ、福岡に産まれ、
関東→京都→佐賀→京都→横浜→群馬と流れてます‥
レイ
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