2004年04月30日(金) |
★ 嬉嬉嬉ちゃんぽん! |
有田陶器市に行くの。 と言うと 誰もかれもが 「えー。大変だよ!」 と、言った。
ママを誘ったんだけど、 「行くことを考えるだけで疲れる」、 と あっさり断られた。
ここ数日テレビのニュースを見ていると 【ゴールデンウィークの人の混雑ぶり大予想!】という 予言に近いようなものが連日発表されていて、 『中でも有田陶器市はコミコミです!』と 《覚悟しぃや〜》的な電波がぴぴぴだった。 私がはりきっているとダーは露骨に嫌な顔をするし、 …そんな中(車を停めれるだろうか)なんて不安を抱きながら (でも、今日は平日だから!)という希望も持ちつつ、有田へ。
無料駐車場のある、有田焼卸売り団地へは親切すぎるくらい50m間隔で立て看板がガンガン立ってて、すんなりたどり着けた。 車もスグ停めれちゃったりしたので(お?結構歩きやすいんじゃ?)なんて思った。
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卸売り団地から陶器市のある有田駅まで、この日だけ走る無料バスが15分おき位に走っていて、すぐにバスに乗ることができた。事前にネットでいろいろ陶器市の情報を探っていたら『バスはぎゅうぎゅうで座れなかった』とか書いてあったけど、8割くらいの乗客率でゆったり座れた。 もう、わくわくしちゃってる私たち。
有田駅から上有田駅まで、陶器屋がワゴン並べて出店を作ってる。 あれもこれもと、買い走ってしまいそうになる気持ちを押さえながら歩いた。
←駅前の店で、2枚1500円。 ここのオジちゃんはいちばん面白くて、くたくたになった『太陽』だかなんだかの陶器の雑誌をいちいち開いては、「この陶器はここでこんなふうに紹介されてて、高値がついて…」とか自分の店の似たような皿をひっぱりだしては教えてくれた。 オジちゃんが雑誌からひっぱってくる写真と目の前にあるお皿は似てるけど決して一致することはなかった。そしてオジちゃんが教えてくれるお皿は一般的な一流陶芸のデザインで、私には面白くなくて全く興味がわかないものだったが、オジちゃんの人柄は個性的で面白かった。 私は、最初目についたお花のお皿と、オジちゃんの前に積んであった赤い皿を下の方から引っぱりだして買った。この、赤いお皿を私が欲しいと言うと「これは色彩感覚が優れている人が買っていく…料理人とか…、この花の方はサンプル品で売れなそうだったから作ってない」と教えてくれた。また出会ってみたいオジちゃんだった。
ちゃんと買うものを決めてこないと、絶対だらだらと使わないけど手放せない陶器ばかり買うと思ったので食器棚と相談してきた。 -----★買うものリスト★--------- ・私とダーの茶わん ・一日を楽しみたい時に使うコーヒーカップ (紅茶カップばかりある) ・中途半端な大きさのどんぶり (こういったサイズが使いやすい) ・形がでこぼこした デイリー使いな湯のみ、もしくはマグカップ --------------------------------★
最初に購入した皿2枚は予定外だったけど、まあいっか。 ←木の葉柄がかわいい茶わんは2枚で¥1300 ←漆の赤が美しいお皿は2枚¥1000 この、漆の赤がきれいな茶わんを買ったお店は素敵だった。 店内に置かれている陶器の総てに優しい雰囲気がただよい、繊細であたたかいタッチで模様が描かれていた。値段も比較的安かった。 コーヒーカップ2客を指して「これとこれでお幾らになりますか?」と聞いてるおばちゃんがいて、ねばっていた。店主ぽい奥さんが電卓を持って対応していた。 「これは主人が一生懸命創って&描いてましてね…」 とくり返しいう奥さんのセリフが、値切られることを悲しんでるようにも見えたりして。作家である旦那さんと、その作品である陶器たちに対する愛情・みたいなもの感じたりした。この奥さんは本当に旦那さんのことが好きなんだなあ、なんてぼんやり思った。敬愛する人の『作品』に囲まれる毎日ってステキ。このお店もステキ。 …せっかくだから、なにか『作品』買って帰りたかったのだけど 私には優しすぎるタッチのものばかりで欲しいものがなかった。本当に残念。 でも、この器の「赤」は私のこころを捕らえていて、行きにチラと見て通り過ぎ、1周して帰ってきてもやっぱり欲しいと思ったので買った。 これを買う時は 旦那さんがちょうど表にいた。(最初いなかった) 「これ2枚でお幾らになりますか?」と訪ねると ¥1000にしてくれた。 この赤色は、この旦那さんが漆にこだわっていちいち創っているここの工房だけの赤色なのだそうだ。話した感じがふんわり柔らかくて 作品そのもののようなオジさんだった。ますますこのお店ステキ!なんて思った。 「1枚をお土産にしようとおもうんで別々に包んで下さい」と言うと 陶器市では普通新聞紙で包むのに店の奥に行ってとっても綺麗なラッピングまでしてきてくれた。感激してしまった。 ここへまた来てみたいと思った。これからの作品も見ていきたいと思った。
→この、鯉のお皿はほこりかぶってる段ボールから発掘したもの。2枚¥600。
←2個¥1200 有田焼の個人作家の窯では、このタイプの形のカップが流行りみたいでこれにデザインが入ると何処も¥3000〜くらいだった。流行り…私がこのテのものを欲しいと思っているから、目につくだけなのかもしれないけれど。
ため息がでるくらい、素敵な器ばかり。 でも、買えないけど。
↑このシリーズのカップはいろんなお店で見かけた。 でも、¥5000〜6000くらいだった。手が届かないなあ、なんて思っていたら買える時が来た。彼氏の実家へ大きなお皿を買ったのだけど、そこではこのカップが¥4400だった。実家へのお皿は『定価¥6000のところを¥2000』と書かれている。 「これとこれで5000円にしてくれませんか?」と訪ねると 「んー、¥5400にしか…、、、、、ま、いっかぁ」と ちょっと渋った後、思いきったように¥5000にしてくれた。 もう、それはそれは感謝してお礼を言いながら包みを受け取って帰ってきた。 得しちゃった。
コーヒーはダーが飲むものなので(私はほぼお茶・紅茶)コーヒーカップはダーの納得するものが欲しいと思ってた。何処のお店に行っても、ダーがいいというカップがなくて、このシリーズだけはダーも気に入ったようだったので これを入手できた私は、それはそれは有頂天になった。 でかした!みたいな。自画自賛。
陶器、陶器、陶器三昧な今日、好きな人とずっと一緒に歩き回って、好きなもの観て、好きなもの買って…なんてなんて、幸せなのかしら! …なんて私は大満喫!していたのだけど、 ダーってば陶器に飽きて疲れて来たらしく途中から無口になってしまった。
帰っていく道中、ダーは機嫌悪くって、だまーってる。 私は焦りまくって、話し掛けるのだけど、返事が少ない。 だまってる。チラと横をみると、、、だまーってる。、、、ぅぅ。
伊万里にも入って来たし お腹も空いて来たし、何食べる?と聞くと 「ちゃんぽん」とだけ ダーが言った。
ちゃんぽん!?!
伊万里には美味しい店が少ない。 そのうえ、ちゃんぽんだったら長崎に行った方が(つまりまた有田方面に20分ほど戻る)圧倒的に美味しいのだ。ダーは疲れてご機嫌ナナメだし帰路が長くなる事(もっと機嫌損ねるかも)を考えると、近場の不味いところへ行くか、すごい迷うところなのだ。 決断を迷いすぎるくらい迷い迷い迷いに迷って、思いきって有田へ戻った。
美味しいで有名な駅前のお店は陶器市で疲れたのかもう閉まっていた。 仕方ないので“上海”へ行った。ここは有田人に人気の中華料理屋。 やっぱり混んでいて、常に人が並んで待ってる。
私達は 皿うどんとちゃんぽんを頼んだ。
ダーの指摘で気付いたのだが、九州で「皿うどん」と言うと 太麺にあんかけが乗って出てくる。 パリパリ麺+あんかけは「焼きそば」と言います。たぶん。(違う店もあるかもだけど) 本州ではパリパリ麺のを「皿うどん」と呼んでた気がする。
ちゃんぽんを食べた瞬間、ダーが「ウマイ!」と言って、ちょっと笑った。 今日、何時間かぶりの笑顔だった。 それで、喜んでくれたのだ!!!と思って、私はとっても嬉しくなった。 上海のちゃんぽんを食べた瞬間からダーの機嫌は回復し、帰途道中はとっても楽しいムード。有田に戻って良かった。ありがとう上海。
ちゃんぽんでばん回なのだ。
私は帰途運転しながら
ダーの機嫌がなおった事と、 ちゃんぽんをとっても喜んでくれた事で、すごくはしゃいでしまった。
好きな人が嬉しいって、ほんとうに愛すべきことだなと思った。
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前から知ってて 改めて思った事、 今日これ打ってて 今さらのように気付いたのだけど “喜ぶ”の横に おんな と書いて“嬉しい!”。
人が喜ぶところには、おんながいるのだ、たぶん。 ダーにとってそんな女の人になりたい。
父長崎人+母福岡人=純血の九州オンナ、福岡に産まれ、
関東→京都→佐賀→京都→横浜→群馬と流れてます‥
レイ
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