ALC ビル リフォーム -★-

 

 

ねことおやつ
   
 

2004年01月09日(金) ★ 生き、伸びることを やすむとき





     ターリン、ネコ草に座し光合成。





     ----------------------------------


榛名から安中へ211号線で山を超える。

夏は、ドキドキしてしまうくらい 緑々していた路は、冬を迎え寂しくなっていた。
わびしさ という美しさが、素朴な彩りを生んで森を作っていた。

「なんだ、あんなに元気だったじゃないの。」と、
肩をたたいてやりたくなるくらい、裸の木々は力なくじっとしている。

路肩に車を停めて窓をあけた。
あたたかい陽射しに冷たい風が寄り添う。
それに揺られて時々 ささやかな葉の音がしていた。
静かで寂しい光景に 死んでしまったのじゃないか と、ふと心配になったが、
私は知っている。
緑たちは いま、休むときなんだ。



   また春が来たら あおうね。

     また あおうね。



     ----------------------------------

「峠の湯」に行った。しつこいくらい言うけど、大好き。峠の湯サイコー。
肩凝り解消すべく腕をぶんぶん回した。
露天で100回以上、回した。ほぐれまくり。
平日は空いていて、もう寒いので内湯より露天の方が人が少なくて綺麗だった。
2時間、湯に入ったり冷ましたりして過ごした。


休憩室で足を伸ばしてお茶を飲んだ。
目前には独特なラインを描いて妙義山麓が伸びる。
あのね、妙義山にはオニがいるんです。
←ほらね。

かわいいでしょ。






駐車場を車まで歩くと 群馬県特有のからっ風が吹いていた。
風にあてられて冷たいなと思って触ったら、鼻に汗がびっしょり。笑った。
今日は日頃の新陳代謝不足も解消できたに違いないと思った。

     ----------------------------------

ダーは仕事から帰るとすぐ、横浜の友達の所へ行ってしまった。
この3連休を使って、遊んでくるのだそうだ。

高崎駅まで送って、帰りにふらりとスーパーへ寄ったらタイムサービスで惣菜半額をやってた。客がそのコーナーにだけわらわらと集まっていて、つられるように手に取る海老フライ。‥と、カラアゲ。
カラアゲは、まだ半額の札がついてなかった。海老フライとカラアゲ、どっちにしようか悩んでいると惣菜係のオバチャンが「カラアゲも半額にしますよ。」と言ってくれた。ありがとうございます と半額のシールを貼ってもらてしまった。そうすると、オバチャンの前で買い物かごにある海老フライを返す訳にも行かなくなって 逃げるように立ち去ってしまった。ひとりで食べきれもしないのに、両方買う事になった。
野菜を買っても明日明後日とダーがいないので片付けられない。まだ残ってるやつ食べるか、と 何故かなぜかダイエットペプシなど買う。

海老フライとカラアゲとペプシコーラ。
お前はアメリカ人か!と問いたい組み合せだ。
レジに出す時 女の子として恥ずかしくなった。

     ----------------------------------

フライのオンパレードと朝の残りのお味噌汁など食べ、
残ってしまったフライをどうするか考えていると電話がなった。

九州から出てきて関西に就職したコからだった。

  毎日、昼間は客に無理を言われ それを叶えるために頭をさげて、
  夜は12時まで仕事して、帰ったらコンビニ弁当食べて、眠るだけ。
  何やってるんだろう、何のために働いてるんだろう。


ああそれって悲しいなと思ったけれど それは言えなかった。
ダーが
「仕事終ってラーメン食べて、帰ってテレビ見て寝る。っていう生活はしたくない。」
と、ちょっと前に言ってたけど、たぶんこういうことなんだろうなと思った。
それすごく解ると思った。でも何かしてあげたいが遠くてできない。

ちなみに、今日の私の目の前にも惣菜フライのオンパレード。
ひとりだと食事もそうなりがち。



話は地元(そのコの身内の)の事になった。

12月1日、親戚の子が亡くなった。

院長の息子でストレートで医大に入ったひとで、だけど何かズレてしまって半年で退学してしまった。その後は東京へ逃げフリータ生活。30歳をすぎて帰ってきた。そしてまた医者を目指し勉強を始めた。父親:院長の母校である医大に合格。父親は手放しで喜び将来を楽しみにした。‥今年の4月から入学することになっていた。

   そんな矢先の突然の交通事故で、即死。32歳だった。

相手は年の近い普通の人だった。


「えーっ、作った話?よくできてるね」
と私が言うと ほんとう、とぽつんと言った。



家族の人も失望してしまって お葬式も喪主が泣き崩れてしまって、
代わりにそのコの父親が壇上に立った。(父親と院長が兄弟。)
そのコの父親は、九州男児で紳士という感じの熱くて物静かな感じの人だった。
そんな父親も壇上で話しながら、泣いてしまった。



そのコは父親をとても尊敬しているコだったので、そんな父親の姿を見れば
感情移入が、悲しみに拍車をかけた事であろう と思った。
亡くなった息子は皆の希望であり愛されるべき命だったのだろうと思う。
これから親孝行が始まるだろう時になんてこと。
というか、話していて出会った事もない人の事なのだけれど、
涙がこぼれてしまった。

受話器の向うの人は 悲しんでいる。





もう、私は。こうして、ひとくぎりついてるんだけどね。

と言うそのコに そう思った。




   受話器の向うの人は 悲しんでいる。









父長崎人+母福岡人=純血の九州オンナ、福岡に産まれ、
関東→京都→佐賀→京都→横浜→群馬と流れてます‥

レイ 

My追加
↑My追加大歓迎です ・あなたの日々を熱烈熟読してますです。サンキウです。



【ご協力できませんか】千明美咲さんの命をすくう