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2002年01月25日(金) sizukuちゃんおたんじょうびおめでとう

しずくちゃん おたんじょうび おめでとう
しずくちゃんは これから どんな おんなのひとになるでしょう
わらいかたも なきかたも どんどんかわります


ひとりのにんげんが こどもから おとなにかわるのも
べつなひとになるようです
こどもはそれで ひとりのにんげんです 

こどものかくもじも 
ほんとは それで うつくしいのです 
おとなになったとき
こどものじぶんがかいたにっきは
もうひとりのじぶんがかいた
すてきなほんを よむようです

一九九0.六.一五.
ちちより



>おとなのしずくさん (イラストつき


私の父はほかの友達のお父さんと比べると
凄く変わっているかもしれない
それはなんでだろう
なんでそうおもうんだろう
人間性なのか
それとも 父が生まれた時から持ちうけた 感性なのか
優しさなのか
私には分からない

父は私を生まれてから1度もたたいたり殴ったりした事がない
叱られたことも5かいほどだろう
父は何だか不思議な人だ
真剣に、本当に真剣に人の気持ちを考えてくれる
私の話を、じっと黙って最後まで聞いてくれる
私はお父さんっ子だった
父の魅力と言うか、やさしさに惹かれていたのかもしれない

その時母はお腹に弟を抱えて
切迫早産で
ずっと寝たきりだった
いつもは母イライラしていたのに
母は父をひどく責めていたのに
父は母を1度も責めた事が無かった
だまって母の愚痴に耐えていた

土曜日の夜は決まって ジャスコに半額のおすしを
父と二人で買いに行った。
買いに言ったって言うより父が
「桃ちゃん、ジャスコ行くぞ〜〜!!」
っていったら
「まってぇ!!!いくぅ!!!」
って私が言って急いだ。
「キキララ」
のビーにルのちっちゃい靴をはいて、父の手に即座にしがみついて
二人で手をつないで買い物にいったのだ
歩いて五分ほどの店なのに何だか嬉しかったな

家はなぜか規制が激しくて
缶ジュースも年に3回くらいしか飲ませてもらえなかったし
テレビも1日30分だった

父は美術館に行くのが凄く好きな人だった(今でも
だから、父が行く所にはどこにでもついていった
でも、3歳の私は絵になんか何の興味も無くって
「早く帰りたい〜〜」ってぐずってばっかだった。
そうすると父は
「ごめんごめん、あと5分ね。」って言って、そのあと
美味しい高級アイスだとか、うどんの定食だとか ジュースだとか
普段母が決して買ってくれないようなものも気前よく買ってくれた。
科学館や、博物館や、動物園なんかも二人でよく遊びに行った。
夜寝る前には本を読んでくれたり、決まって「お話」をしてくれた。
「ちゃるちゃろちゃん」っていうねずみの子供の男の子が主人公。
その時間がたのしみでたのしみで、いっつもワクワクして聞いていた。


「今日は仕事場でいいのが思いつかなかったな
・・・だから今日は話す事ないよ。」
って言う父に
わたしは

「やだやだ〜〜何でもいいいから話してよ〜。」
ってわがまま言ったものだ。
適当に話せばいいのに本当に完璧主義なんだよね〜変なところだけ。




私が今こうしてここに生きていられるのも
父の存在が大きかったんだと思う。
なんだろう・・・
人の話を真剣に聞くだとか、一人一人の人間を尊重するだとか
社会的な常識だとか・・・父から多く学んだ気がする。

父があまりにも真剣に語りかけてくれるもんだから
私も真剣に聞く姿勢が何時の間にかできていたんだろうな。



父は東京の芸術大学に行きたかったんだって。
でも親に反対されて・・・

だから私が保育園の時なんかはよく部屋で油絵を書いてた。
その変わった油の匂いも父も大好きだったので
私はよく2回まで足を運んだものだ

わたしの保育園の時の入園式も小学校の時の入学式も
母親の代わりに父がでた。その時はすごく恥ずかしくていやだった
なんでわたしだけおとうさんなの?って
集合写真を見るとやっぱり男性の父だけが目立って映っている
きらびやかに化粧や着物を着こなした女性軍に混じって
今となって考えると良くしてくれたよな〜って本当に感謝
と言うか尊敬する
女性の中に男性一人なんてきっと父のほうが嫌だったんじゃないかなって思う




私がさ、最近言うんだよね。
「なんか弟だけ楽な生きかたしてる〜〜いいな〜ずるいな〜。」
って
そうすると
「弟は弟なりに大変なんだって。それに物事に真面目に取り組まないってことは
周りに迷惑かけたり、嫌われたりするんだぞ。ちゃんとした行動をとってれば
みんな見てくれてたり、認めてくれたりしてるんだよ。だから桃ちゃんのやってる事は良い事だと思うし、続けて行くといいよ。」

「ふ〜〜ん。」
なぜか納得してしまうんだよね〜。実際そうだし


あたしの足が25センチで「いよう」にでかいのも
この気真面目な性格も
あたしの顔がこんななのも(どんなだよ
みんな父のせい(w

あたしがこんなに人の気持ちを考えるようになって
人に気を使うようになって
損だと思っていることも率先して行動するのも
みんな父のせい(w



言い忘れたけど、一番上の詩はわたしが6才の時に父から貰った誕生日の
カード。
さっき「思い出箱」探ってたら出てきた。
6歳の子にここまで対等に、いや、対等以上に人として扱うなんて
ちょっとカッコイイよなあ・・・人間としてって思った。




わたしはさ、これからどんな大人になっていくんだろう
父の言った通り
今の私とは別な人間になってるのかなあ
でもやっぱり私は私で
むかしからのくせも
正義感の強さも
芯の強さも
人を真剣に見る目も
変わらないんだと思う
そこだけは変えずに
素敵な大人になりたいと思う







    


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