最強の星の真下

2003年08月05日(火) おしろいばな。

帰り道。
雨に降られて腐りながら歩いていたら、何かの匂いがした。
嗅ぎ慣れた匂いだ。
匂いの元はなんだなんだと見回したら、道端にオシロイバナが咲いていた。

ううむ懐かしいモノが。
と思ったが、よく考えたら昔からここに咲いているのだっけ。
私がずっと忘れていただけ。
毎年、歩道の脇のお家の人が、歩道の街路樹の根元に種を播いているのだ。

幼い頃は、この花を摘んで「パラシュート!」なんて、よくやった。
今はもう桃色しか植わっていないようだけれど、以前は黄色やシマシマなんかもあったはず。
パラシュート遊びに使う花は、黄色のものが私のご贔屓だった。

種が出来たら早速収穫して、中身を出しては「白粉だ〜」と手に塗したり。
でも全然白粉っぽくなくて、これはすぐ飽きた。沢山収穫して中身を集めれば白粉っぽくなるかしらん、なんて試しもしたけれど。
(・・・この際、余所様の植えたオシロイバナだったというのは脇に置いておく)


匂いというのは、随分と記憶を刺激するものだ。
こういう懐かしいモノに遭遇するなら、雨も悪くない。かもしれない。ような気がする。うん。


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桂蘭 [MAIL] [深い井戸の底]

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