「全て惜しみなくあげる。」

毎日毎日。
仕事ばっかり。
無遅刻無欠勤無早退。
いたって真面目。
何て素晴らしい。
でもだけど。
もう辞めようかと思う。
こういうの。
ずっと走り続けてきた。
仕事だけはきちんとやろうと。
頑張ってきたけれど。
けれど。
御金が貰える事以外に。
無理して頑張って良かった事なんて無い。
そりゃお客様に感謝されたりだとか。
長く付き合える知り合いが出来たとかいう
嬉しい出来事はいっぱいあったけど。
身体に鞭打ってまで必死になる必要は無いと思った。
辛いのなら休め。
辛いのなら啼け。
別に。
いいじゃないか。
もう。
十分走ったよ。
暫くは。
ゆっくり歩け。

23歳になった。
若いと言われる年齢ではなくなった。
色々あった。
これからも色々あるのだろう。
昔程未来が怖くなくなった。
成長した証だろう。
大人になるって
きっとそういうものだと思う。

指輪を貰った。
銀で御花の細工がしてあって
真ん中に小さな小さなダイヤが付いている。
自分で言うと阿呆みたいだが
似合っていると思う。
不思議と
左手の薬指に着けても違和感が無かった。
寧ろこの指でなきゃ厭だと思った。
何故だろう。
あの頃買ったペアリングは
この指では違和感があって
結局右の薬指に変えた覚えがある。
こんな風に。
言葉では説明出来ない
奴との間に在る『ぴったり感』が
好きだ。
2005年07月23日(土)

かつて・・。 / 桃色少女

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