股・戯れ言
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求めあわなくちゃだめさ

「ねえ三週間、ハネムーンのふりをして旅に出よう〜」
というつもりだったのだけど、結局二週間弱の旅でした。ロングバケーションのつもりだったのだが。まあ、この二週間、毎晩、頼れる姉さんがたと濃ゆいミーティング(某レコード屋の人が命名)をしてきたので、三週間分が二週間に凝縮されたのだろう。


先日の日記にも書いたけれど、「愛」なんていうものは後付けの大義名分だよなあ。愛のない関係ほど「愛」という言葉を乱用し、情欲のぶつかり合いの関係は、「愛」がはっきりと見えないことに劣情を覚え、不安を煽る。
で、まあ、濃ゆいミーティングん時にわしの信頼するねえさんが、言っていた言葉。

「男女の間に愛はないよ。間にあるのは情や欲。愛は自分の子供なんかに向かって存在するものだから、それとは別モノなわけよ。男女の間に存在する、愛に匹敵するものは、『尊敬』じゃないかー」

言っていた本人も酔っぱらっていたし、聞いていたわしも酔っぱらっていたのだけれど、すとんと体内に入ってきた。酔い酔いの会話の中にぽろっと挟まれながら、キラリと光り、どすんと体内に落ちてくる発言。これだからこの人達と飲むのが好きなんだよな。


まあ、結局、前述のように、負けたのですがね。
存在しないものの存在に。ってことは存在していたのか。


というような、話を女性はよく話すということを友人に話したら、
女ってそんな怖いことばかり話してるのか〜おそろしや〜と言われた。



早川義夫さんという人も、こういうことについて歌っている人なのだと思う。
情と、欲と、哀しみと、悦び。
愛というフィルターごしに見ることで、和らげられているすべてをどんどん露わにしていく人。暴露していけばいくほど、自分は惨めにもなるし、醜くもなるし、切なさで胸がいっぱいになってしまうのだけれど、それでも早川さんは歌う。暴いていく。
その歌が、私の心にとても恐ろしく、美しく響く。


昨日の日記にも引用したけど、「この世で一番キレイなもの」の

「この世で一番キレイなものは
 あなたにとって必要なもの
 僕らを包む壮大な宇宙
 ひとしずくの泪
 求めあう命」

という歌詞の「求めあう命」こそが、男女の間に存在するものなのだと思う。
それを人によっては、愛と呼んだりするのかな。
(ちょっと広い心を持ってみた)

求め合うことがなくなったら、そこでおしまい。
求めているのに、応えてもらえなくなってもおしまい。
本当は求めているのに、なんらかの理由で断念せざるをえないのは、
一番哀しいことだ。つらいことだ。
でも、仕方がないことだ。

求めあうということが、不安定で自分の不安や恐怖を煽るから、
人は付き合うだとか婚姻だとかで縛り付けようとするのだね。
それは私もそうだ。
よくないなー。
自分が縛り付けられることをもっとも嫌うのに。


純粋な求めあうという心を、もっと信用しよう。
自分のだけでなく、相手のも。
何も恐れずに、今はただ求めあう心の動きに流されようかと。

2008年10月07日(火)

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