俺のネットワークはグングン広くなる 沖縄2日目 |
私が12月の沖縄に行ったのは、これを見るためでした。
12月 9日(金) 沖縄・那覇:ムジカ 「不滅の男 エンケン対日本武道館」公開記念 遠藤賢司ライブ2005」
沖縄でエンケンを見たかったんだ、どうしても。 そもそも「観覧車」にこんなに通うになったのも、壁に貼ってあったエンケンのフライヤーに驚いたからなのですよ。もちろん電気菩薩のおかげではあるのだけど。
というわけで沖縄2日目。午後からゆるゆる外出。 浮島通りを歩いていたら壷屋のほうに出た。アーケード街がある。そういえばこっちのほうは行ったことがなかったな。那覇の下町、という具合。 下町と呼ばれるようなところはどこに行っても落ち着くものだ。 修学旅行生じゃない高校生が多くて気分がいい。 歩いて県庁前へ。銀行に行ったらボーナスが支給されていた。ンマー。 大事に使わなければいけないのはわかっているんだが、昨日、化粧品一式を買った際にチークを買い忘れていた。チークのひとつくらい買ってもかまわんだろうと思って、新都心へ。 沖縄で初めてのDFS入店です。 思えば台湾に行った時も化粧品を買いまくったなあDFSで。心の友。 しかし過去3回はなんとなく縁遠かったのです。新都心行ってもおもしろくないし。 しかしDFSの化粧品コーナーは心躍るな。値段がキムラヤ価格なのも含めて。 わたくしも腐ってもOLということですよ。最近全然買ってなかったから余計に心躍ってしまう。ジバンシイのパッケージがいいな!コンパクトで持ち運びやすいぜ、という理由でジバンシイのチークを買う。そしてディオールの口紅も買ってしまった。何も言うまい。 さあ、早々と受け取って使ってやるぜえええ、と意気込んでお会計。
なにやらパンフレットのようなものを差し出される。
これは見たことがあるな。どこで見たんだっけか。 わかっているがわかりたくない。私の数少ない海外旅行で何度か見た・・・ が、今はわかりたくないのだ。お金払って、すんなりと商品を渡されて、1時間後にはチークを塗っている姿を想像したいんだ。
しかし現実は想像通りにはならず。 「お帰りの便の航空券をお持ちでしょうか?」 あああ。 やっぱり、この場では受け取れないのか。空港引渡しなのか。 「この場で欲しいんですけど」「どうしてもダメなんですか?」とねばったが、5分ほどであえなく陥落。 キャンセルと言う言葉も飛び出しそうになったが、普通の値段よりも遥かに安かったので買いました。でも受け取れないの。 寸止め生殺し、という言葉が脳裏に浮かぶ。
しかも予想通りに新都心がつまらなかったので踏んだり蹴ったりだ。 新都心は最近開発されたところ。マンションやマンション予定地が居並ぶ様子は、気分のいいものではない。この光景だけ見ると那覇は小さい東京のようだ。 小さい東京なんか作らなくていいのにな。しかしどの地方都市もだんだんと小さい東京になり始めているような気がする。 何百年もたったら今、「小京都」とか「小江戸」と呼ばれるような呼ばれ方をするようになるんだろうか。そう考えると、今「小京都」と呼ばれているところは侵略されて作り変えられた場所なんだな。元の光景なんぞはもう誰も思い出せやしない。 まあ、変化というものはそういうものだから仕方ないのかもしれんが。
時刻もほどよい時間だったので、気持ちを切り替えて「ぬえみち」へ。 おむすび作りの手伝いをする。といっても海苔貼り付けてラップをするのみでし たが。しかしぬえみちのおむすびはいつ食べてもおいしいんだよなー。 それを携えて西町へ急ぐ。エンケンライブの始まりだ。
今回のエンケンライブは、映画「不滅の男」公開に合わせたもの。 「不滅の男」の那覇公開は10日。つまり、このライブは公開前夜祭にあたる。 久々のエンケンライブだ。こないだ映画を見たばかりだが、タイマンも張れず圧倒されているうちに終わってしまったのだった。惨敗。エンケンの鉄拳を受け止めることもできなかった。覚悟も修行も足りなかったのだ。 スクリーンの向こう側でダイナミックに動くエンケンを、私はぽけーっと見てしまった。なんたる失態。拳を握り締めて、上映時間の間、エンケンの情熱に負けないくらい生命を燃やしながら見なきゃならなかったのに。 しかし、今度はライブだ。直接対決の場。 私はこの勝負のために沖縄までやってきた。映画をぽけーっと見た時とは覚悟が違う。 それだけにこの会場がスタンディングでなかったのは残念な限り。
ステージ上に現われたエンケンは、いつもよりも大きく見えた。 しょっぱなの「夜汽車のブルース」からギターの弦が切れていた。何度も何度もギターの弦が切れて、そのたびにハーモニカを高らかに吹き、足をどんどん鳴らして曲を繋げながら、新しいギターを手にして歌い続ける。
細野氏のライブを見たとき、私は細野氏に心底憧れ、みっともないくらい嫉妬した。でもそれは、「私と同じ年くらいの時の細野氏」に対する憧れと嫉妬だった。 過去をゆるゆると歌う細野氏の余裕ぶりに。 しかし、エンケンは違う。エンケンはいつでも全力疾走だ。若い頃とか年取ったとか、そういう概念がまったくない。エンケンには「今」しかない。今、この一瞬一瞬を全速力で生命を燃やしている。それは文字通り燃え尽きるまで続くのだろう。悔しい、なんて思っている場合ではなかった。今、この瞬間、命を燃やさなければならないんだ。余裕なんて全然ない。あいまいな言葉なんていらない。 今、自分にしかできないことに賭けろ。自分がやりたいことを貫き通せ。 自分なんか曲げるな。そのまま行け。全力で闘え。 恥ずかしくなるくらい真正面な言葉が投げつけられているかのようだ。 実際に投げつけられているのは音や言葉じゃない。エンケンの生き様と気迫である。 「民主主義って言うのは自分が好きなことをやるべきなんだ。 自分の好きなことは長く続くもので、俺はこうして歌を続けている。 それが実現できるのが民主主義なんだから」 というMC。 そして「不滅の男」の歌詞の数々
そうさ やる時はやるだけだ 俺は負けないぜ
年をとったとかそう言うことじゃないぜ 俺が何を欲しいかそれだけだ そう俺は本当に馬鹿野郎だ だからわかるかい天才なんだ
揺るぎない信念。溢れる自負。 力強い言葉に背中を押し出される。 ここ最近の迷いやとまどいに対する答えが、ここにはすべてあった。 もう逃げている場合じゃない。
3時間は若干長すぎた感も否めないが、十分だ。 「ド素人はスッコンデロ」は映画でも凄まじい迫力だったが、実際のアクションは映画以上であった。衝動なんて止める必要は無い。溢れるものは止められやしないのだ。あとは突っ走るしかない。突っ走って突っ走って、俺のスピードをグングン速くしていくしかない。俺のネットワークはグングン広がっているのだから。(おおう、エンケンなのに何故かここだけ真心だ)
そのライブ後、あろうことか神本人を囲むお食事会に誘われたのだが、 本人と食事なんて恐れ多い!ヒィ!と食事は辞退。 観覧車に戻ってまったりと呑み。喜納昌吉さんが今日も来ていた。 社長さんが来てまきちゃんがきてすっかり(沖縄の)日常に戻る。途中、タマシイさんが来てくれたのは嬉しい限りでした。シャオロン・トゥ・スカイのアルバムが欲しかったが発売一週間前だったので手に入らず。残念。早く東京でも出て欲しいものであるよ。
そしてタバコを買いに行って戻ってみると、なんとまあ、神ご一行がいるではありませんか。ギャー!緊張! 緊張緩和のために大分呑んでおいたのだが(前日入れたボトルがすでに残り僅か)全然酔えねー。終始オドオド。あんなに感銘を受けたライブなのに、その感想すらも言えやしない。 昔、RさんとOさん(ウンコBOYS)が某女優さんと会ったのですが、会う直前まで「俺の××ちゃんがー!」だのと騒いでいたのに、会った途端に無言、飲みの席では隣に座っているにも関わらず手動携帯充電器を動かし続けていたのを思い出しました。あの時、私は彼らに「なんだよヘタレてんじゃねーよ」と言っていたが人のこと言えなかった。 RさんOさん、1年半越しのごめんなさい。
神とまともに話せたのは小川知子の「初恋の人」という曲について説明してくれたところくらいか。 あと、別の人と話しているときについつい、HG調で「オッケー」と言ってしまったら(私の声質は低音で響くのでつい巧く言えてしまう)神が 「HGは来年、『ワッショーイ』って言うよ!」 と言っておりました。 ちょっと2ちゃん用語っぽいな 言ってくれHG、「ワッショーイ」と。
次回に続く
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2005年12月15日(木)
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