女川なら狂おしいままに 生牡蠣も食える街角 |
一ヶ月ぶりに旅に行ってきました。 そろそろ呼吸困難に陥る寸前だったので絶妙なタイミングであったよ。 しかも母連れ。7月の岡山は上司と擬似親子旅行だったけど今度は本物親子旅行でございます。わしも大人になったな。(勘違い)
目指す旅先は仙台。 今年だけで仙台は6回目でございますよ。どんだけ好きなんだ東北。 しかし仙台が目的地ではないのです。 目的地は、女川。女の川と書いて「おながわ」 女川の小学校はオナ小、中学はオナ中なのですよ。まあ奥様ちょっと卑猥。
土曜の早朝から新幹線で一路仙台へ。 とある旅行プランを使ったので指定席だったのだが、MAXやまびこの一階席なんだよな。全然外が見られんつうの。まあ、朝も早かったので寝ていくだろうからまあいいや、と思っていたんだが、隣に座る母のイヤホンから韓流アーティストの歌声が漏れっぱなしでうるさかった。全然寝れねーよ。 そして通路の反対側には北関東訛りの集団がずっと騒ぎっぱなし。 通路にビールこぼしやがって車内がビール臭くてたまらんかった。 テンション下がる下がる下がる。
が、仙台到着後、仙石線に乗り換えたところから俺テンションは復活ですよ。 (あ、親子旅行だろうと車運転できないから電車移動ですよ。母も私も免許持ってるが) なぜならばッ!
ロボコン装丁の「マンガッタライナー」に乗れたからッ!
いやー狙って乗ったわけではなくホントに偶然。奇跡は起こるもんだな。 親連れでありながらバシャバシャ写真を撮る。このマンガッタンライナー、車内アナウンスもロボコンという懲りよう。 「多賀城は昔、東北の中心地だったんだよ!どう?ボクってくわしいでしょ?ガンツ先生に褒めてもらえるかなぁ」 などという語り草はやや余計な気もするが、ロボコンかわいいのでNO問題。 仙石線は多賀城までならば乗ったことあったんだが、多賀城から先はなかなか風光明媚な路線であるね。すぐ間近に松島や奥松島。晴れていたので水面がキラキラしていて、ああ、これぞ日本三景、などと思う。 余談だが、私は日本三景だと松島と天橋立はすぐ思い出すのだけど後のひとつが思い浮かばないことが多々ある。 答えは宮島なんだけど、なぜか三保の松原が思い浮かんでしまうのだ。 これは「日本三景」と「日本三大松原」が勝手に合わさってしまっているため。 ともに天橋立がランクインしているし、松島も名前に「松」が入っているからなのです。 でも「日本三大松原は何か」と言われるとわかんねえんだよな。三大なんとかって難しいわ。
そんな感じに石巻着。 石巻駅は初めて降りたけどすんごいね!駅すべてが石森章太郎キャラ! 降りたらいきなり仮面ライダーや島村ジョーがお出迎え。 駅の壁には佐武と市!渋い! 駅の上には空に飛び立つ002ことジェット!カコイイ! イワンやフランソワーズがキャワイイ! もちろん写メールバシャバシャ撮る。 石巻から女川までは別の線に乗り換えなければいけないんだが、この線が1時間待ちなんでマンガストリートまで歩いていったら! うおー道にチャンチャンコやジェロニモ、ピュンマの看板が立ちまくり!(すべて手書きなので顔がヘン) 道の脇にさるとびエッちゃんとブクの石像!(わかりづらい) 商店街の人が自分で作ったと思われるロボコン像!その下には「車イスの方の美容室」という看板がくっついていた。意味不明。 ああ、マンガストリートはほんとに心癒されるなぁ。 新潟のドカベンストリート、調布の鬼太郎ストリート、そして石巻の石森章太郎ストリートまできたのだからもっと他のストリートにも繰り出さなければ。 あ、うちの近くののらくろストリートは何度も通ってたんで忘れてた。 全国にはまだまだマンガタウン/ストリートがあるのです。 ・富山県氷見市:ハットリくん ・鳥取県境港市:鬼太郎 ・福井県敦賀市:松本零士モノ(なぜ敦賀?) ・東京都青梅市:赤塚不二夫キャラ
氷見線と境線はハットリくん列車、鬼太郎列車が走っているから乗りたくてたまらんのです。しかし港町の率が高いね。 と、今調べていたら四国にはアンパンマン路面電車やアンパンマン列車が走っているのか。アンパンマンは絵本の頃の絵のほう(すなわち「あんぱんまん」時代)が好きなんだが・・・やなせたかし漫画で一番印象深いのは大きい帽子をかぶっている子が出てくるやつなんだが、一体なんという名前だったのか思い出せません。内容も不明。でも印象に残ってるんだよな何故だ。
しかし、肝心の石ノ森萬画館には行けなかったのです。 女川行きの電車が少ないんだよ。テツ風に言うと「ダイヤが薄い」ので。 2時間に一本路線の宿命。ま、また別の機会に来て寿司とともに堪能するとしよう。
つうわけで石巻から女川へ。 当然の如くディーゼル車。 しかしまあ、よくもそんなローカル線の旅に親を連れて行くな、などと思われそうだが私の母も元々全国に旅に行くのが好きな人だったのだ。 ザッツ遺伝。 もう30年以上も前の全国旅だから(その頃母は免許持っていなかった)当然ローカル線乗り継ぎ旅である。 石巻線に乗っている間、五能線に乗ったときの話をしていた。くそー乗りてぇぞ五能線。 石巻−女川間も海沿いを走る。松島、奥松島よりも生活感がある海岸線。漁村。 沿岸に集められた牡蠣とホタテの貝殻群(莫大な数)に心躍る。 彼方にブサイクなかもめのキャラクターが見えてきた。女川だ。仙台から1時間半。 女川駅から5分も歩けば海に出る。すんばらしい。港にはサンマ漁船がたくさん泊まっていて、釣りを楽しむ人がズラリ。港で立派に魚が釣れるらしい。 それを横目に我々が向かっていった先は・・・
牡蠣祭りキタ―ヾ(゚∀゚*)ノ―(σ*゚∀゚)σУ◎―!!!!!!!!! (↑喜びハンパないことをアピール)
無料でふるまわれるカキ汁を飲む。 うひゃー。牡蠣ンマイ!ハンパない! 次は焼いた牡蠣、食って食って食いまくるぞー、と中村ゆうじばりに決心して先に進んだ。 しかし目の前に広がる光景は私の予想に反したものだった。 焼いた牡蠣がモリモリ出てくるものだとばかり思っていた。
現実は違うのね。 網に向かって自分で牡蠣を焼く人たちの姿。 え!? セルフ? セルフ焼きってこと? おめぇに食わせる焼き牡蠣はねぇ!(次長課長河本調)ってこと?
俺、牡蠣焼いたことねぇ!(これも河本調)
ついでに母も焼いたことねぇ。というか、ここで焼いている人、皆自分で焼いたことはないようで、おそるおそるで焼いているのだった。そらそうだ。 なんだこの漁民向け祭りは。 まあ、焼くしかないのだが。
つうわけで中の魚市場で牡蠣買い。 ああ、魚市場ってなんでこんなに興奮するんだろう。ホタテが潮吹いているのを見るだけで「うおー生きてる!ホタテ生きてる!」「カニが泡ふいてる!本物!」と騒ぎ立てるほど。そして片っ端から試食。魚市場に住みたい。「駅まで徒歩20分、魚市場まで徒歩3分1DK6万円」とかあったら借りてしまいそう。 わたくしと母はもうほやが好きで好きでたまらないのですが、もちろんここぞとばかりにほやを食らいました。いや、「ほやを喰らう」と本宮ひろ志風に表記したいほどだ。 おめえら、そんなにほやが好きならば「ほや祭り」に行けよ!と。 ちなみに5月に同じ女川で開催されるんですけどね、ほや祭り。 こんな素敵なゲームもできる。
ほやを投げるから「ほやチンコ」 ・・・・ ちなみに牡蠣祭りの時もこのほやチンコ板見かけました。使われてなかったけど。
ほやも堪能したが一番うまかったのは「たこチャンジャ」 口に入れた瞬間に「なんだこれ!めちゃくちゃうめぇ!」と嬌声を上げましたわ。普通のチャンジャもたらがコリコリしていておいしいのだけど、たこチャンジャのコリコリ具合は格別。「たこチャンジャ」を作った人は「小倉マーガリン」「抹茶ミルク」を作った人らに並ぶ天才だ!俺認定!
で、肝心の牡蠣ですが、もちろん食べましたよ。 牡蠣は普通に焼いていたら、同じ網を使っていたご家族が「こっち側を上にして焼くといいそうですよ」などとアドバイスしてくれたり、汁が滴ってきたら「こうやって開けるんですよ」と手伝ってくれた。しかしあまり焼いてない段階で食おうとしたら止められたけど。 うまいー やや海水味でしょっぱいけどたまんねー やや小ぶりだけど凝縮されててたまんねー 最後の一個が難敵で、貝開かないわ網が熱くて持てないわ自分も炙られているようで汗ダラダラだわだったがなんとか食う。 牡蠣はいくらでも食えるな!自分で焼かなければ! しかし隣の家族の焼いていたほたてもうまそうだったので、一個買って(ほたては焼いたのが売っていた。何この不公平度は)食いました。 うまい、うますぎる。 私は貝だけ食いたい。理想の生き方。(誇張)
その後、隣にある博物館へ。 この博物館がショボショボ。 入り口で3Dメガネを渡されたので、入って「3Dシアター」を見る。これが、女川だから海の中とか魚の生態とかエンヤートットとかで飛び出す魚!釣竿!一本釣り!が始まるのかと思ったら、リカちゃん人形が子供部屋からシャボン玉に乗ってファンタジーの世界へ行く、というくだらないにも程がある駄作。 そもそも女川と一切関係ねえし。 他の展示物は「養殖わかめの父」「女川漁業の歴史」「サンマ大漁マシーン」 「一本釣り体験ゲーム」など香ばしいものが多かった。 そんなとこに何のために入ったのかというと
わかりづらいが、中村雅俊記念コーナーを見るためなのです。 母がすきなんだ雅俊。3Dシアターのあまりのヘボさに3Dメガネをすぐに返してきてしまったんだが、記念コーナーの入り口には飛び出す雅俊パネルが! 3Dメガネを返してきたことを後悔する母! 雅俊年表を読む前に「外交官になりたくて」だの出身校だのエピソードだの雅俊うんちくを得意げに話しておった。「太陽にほえろ」にチョイ役で出てたと言ってたが年表には載っていなかったのだった。 私のミーハー→詳しく調べないと気がすまないも遺伝なんだな。とほほ。
そして雅俊等身大ハリボテと記念撮影。 愛だけが母を惑わす。ここぞファンの濡れる街角(港町だが)だ。
そしてようやっとメシ。 海鮮にぎりを食いたかったんだが、何をどう間違ったのか海鮮どんぶりの店に入ってしまった。 http://www.h3.dion.ne.jp/~ojika/ これがまたンマイのですよ。 うに丼にはらこ丼にかに丼、そしてカキフライ。 もう死んでもいい!というボリューム。 しかし終わりごろには「もう贅沢しないんで堪忍してください」という気分になるな。しっかり完食したけど。
当然のように帰りの電車は熟睡。 夕暮れの奥松島をうっすら見たような気がするが、それが夢だったのか現実だったのかもはやわからない。 ティーネイジファンクラブの「Alcoholiday」がずっと耳元でループしてるなと思ってたら単に一曲リピートにしていただけであった。
ああ、祭りいいな祭り。 皆行くべきであるよ女川。いいところ。 長くなったので続くかも。続かないかも。
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2005年11月16日(水)
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