股・戯れ言
BBS

結ばれぬ会津なデスティニー 後編

フジロック、気がついたら今週だった。
もっと先な気がしておりました。
予習もせんで内山田洋とクールファイブばかり聴いていたわ。
とりあえず自分タイムテーブルでも組んでおこう。
1日目行けないのが悔しい。

2日目
ジュリエット・ルイス→エディ・リーダー→スカ・クバーノ→
サンボマスター→アンプ・フィドラー→ギャング・オブ・フォー→ダイナソーJr.

あ、ダイナソーの後は見たいもんないや。なんでダイナソーをホワイトのトリにしないのかさっぱりわからん。まあ、そんくらいダイナソーが見たくて見たくてたまらないのだけど、あとはアンプ・フィドラーが楽しみでsu。
サンボマスターは、まあ、「すべての男はサンボマスターを否定できない」というもんらしいので、見ておこう。

3日目
あふりらんぽ→ゴー!チーム→ボノボス→ ソウルフラワーユニオン→
ママレードラグ→ ビーチボーイズ→モビー→ニューオーダー

あふりらんぽは見ないでセネガルのパーカッション軍団見るかも。
ビーチボーイズ→モビーはとりあえず見ておこうかくらいの気持ち。
ほんとはソウライブが見たいんだ!
しかしニューオーダーとかぶるのでぐっと我慢。で、ニューオーダーの後はなんだかんだ言ってもプライマル見てしまうんだろう。ヴァニシングポイントとかエクスターミネーターあたりの曲を沢山やってくんないかな。

で、この日は夜のフッキーDJとこだまダブステーションが!!!
これのために土曜日は早めに寝ておけばいいのか。
相変わらずレッドマーキー見る気ゼロ。いかなるバンドであろうとも。(深夜は除く)


つうわけで会津編後編

作業当日
会津若松は快晴。さわやかな朝だが、前日深夜の餃子のおかげでニンニク臭い。
べこ牛乳を飲みながら電車に乗る。作業場所は会津若松から3駅ほど郡山に戻ったところだった。
作業はきっと2時間で終わることだろう。終わったら喜多方に行こう。
温泉にも入ってやろう。期待で胸が膨らむ。

着いた駅は、まあ、想像はしていたんだが無人駅でありました。
申し訳程度に待合室があるのだが、中は蜘蛛の巣がバンバン張ってある。かろうじて時刻表が貼ってあったので、事前に時間を調べてみると、まあ、これもわかりきったことだが1時間一本程度しか電車は止まらないのだった。喜多方行きに至っては2,3時間に一本だ。行けんのか。一抹の不安がよぎる。でも、作業自体はきっと早く終わるのだ。会津若松まで行ければそっからはバスか何かでも行けるのだろう。そんなことをぼんやり考える。
ぼんやりしているうちに、下っ腹にキリキリとした痛みが発生。
言うまでもなく「朝の牛乳」が原因である。
わかっちゃいるけど、どうしても飲んでしまうのだ。ニンニク臭いのを解消するには「牛乳を飲む」以外方法を知らないんだもの。
待合室の横にトイレがあるので入ろうかと思ったが、いかんせん無人駅。しかもトイレ小屋は待合室よりはるかに古い。中がどんな風になっているかは入らなくてもだいたい想像がついたので、作業場所でトイレを借りることにしよう、とその場は我慢する。
作業場所は、地図を見る限りでは駅のすぐそばなのだが、見渡す限りどこにもない。きっと線路の反対側なのだろう。踏み切りを渡ろうとしたときに摘んだ野草を持って歩いているおばさんがいたので「×××はどこですかね?」とたずねたところ、
「踏み切り渡ってすぐよーすぐわかるから」とのこと。
道は間違っていない。トイレも近い。(ダブルミーニング)
しかし、踏切を渡ったところに問題は待ち構えていたのだった。

道が二手に分かれているではないか

その二つの道の間にあるのは駐車場。作業地に勤める従業員用なんだろうけど、肝心の作業場所はどっちの道を進んだ場所にあるんだろうか。皆目見当がつかない。なぜならば手元にある地図には、だだっ広く敷地がベージュ色に塗りつぶされているだけなのだ。細かい道などは記載されていないのだ。
焦る。
汗が吹き出る。
おなかが下る。
迷っている時間はない。
2台のトラックが進んでいったほうの道に向かって歩いてみる。この道を行けばどうなるものか。そんなことはわからない。迷わず行けよ、行けばわかるさ、だ。
履いてきたパンプスがカツカツ煩い。が、そんなことには構ってられない。歩くしかない。

しばらく進んだところで、この道は間違っているということに気づく。
じいさんばあさんがゲートボールをしているグラウンドに辿り着いてしまったのだった。
なんちゅー間違いだ!・・・
パンプスを引きずりながら元来た道を引き返す。
小牧のときといい、なんで田舎道はこんなに俺を歩かせるのだ!
時間はますます無くなっていく。腹はどんどん下っていく。
おまけに人がさっぱりいないので、道を尋ねることすらできやしない。
ああ、もう、こうなったらゲートボールやってるじいさんばあさんに尋ねようか、でもまたもやゲートボール場に戻ることになる・・・ジジババが知らないという可能性だってある・・・どうすりゃいいんだ!と、途方に暮れていたその時、目の前を犬の散歩中のおばさんが通りかかる。
藁にも縋る気持ちで「×××、どこですか!」と尋ねてみると
「あ、それはあそこです!」と指差されたのは、もう一方の道の果てであった。
選択ミス!
なんでか知らんがものすごい敗北感。
しかし、そんなことに肩を落としている暇は無い。急いで足で向かえ!

なんとか入り口にたどり着いたのは作業開始時間の15分前だった。
間に合った・・・安堵する。そしてトイレに駆け込みたい衝動に駆られる。
しかしそうは問屋が卸さないのだった。
入り口で手続きをしている時になにやら地図を手渡された時点で怪しいとは思っていたのだ。いや、地図の上にだだっ広く広がるベージュ色地帯を見ていた時点から怪しいと思ってたんだった。
その不安は、入り口のおっちゃんの口から音声となって具体化した。


「×××はね、ここ入って15分くらい歩いたとこにあるんでね」

まだ歩くのかよ!
間に合うのかよ!


しかも地図と一緒に「はい、これね」と手渡されたのはヘルメットであった。
・・・・・着用か。
内心うそーんと思ったけれど、そんなことに構っている時間はないので、すぐに頭に乗せて構内を突き進む。
たまにスーツで「キャリアな女っぽいな」と思えても所詮このザマだ。ヘルメットの中が、会津若松の暑さと焦りでムンムン蒸す。
敷地はべらぼうに広かった。歩いても歩いても目の前の光景はオウムの第7サティアンのような建物ばかり。ケミカルな煙がモクモク立ち込めている。
15分かけて歩いていくわけにはいかんのだ。せめて10分で辿り着かねばならんのだ。おなかはどんどん下っていくがそれにすら構ってられない。むしろそのおなかの痛さが機動力になって速く進んでいるような気がする。
これはキン肉マンが屁で空を飛ぶのに匹敵する機動力だな。

冷や汗と脂汗と純粋な暑さによる汗を全身に垂れ流しながら(かろうじてうんこは垂れ流さずに済んでいた)、機器の目の前に到着したのは作業開始の2分前であった。
間に合った。感無量。達成。って仕事はここからスタートなんだが。
達成感がすごすぎて、トイレに行くのをしばらく忘れてしまったほどだ。トイレで本当の開放感に恵まれるのはこれから15分後のこと。

そして、仕事からの開放されるのはそれから5時間以上後のことであった。
なんで今日に限ってこんなに長引くんだよ!


次の喜多方行きが来たら乗るーのー、などと苦痛の待機時間中は考えていたのだ。
が、終わりを待っているうちに喜多方行きの電車は行ってしまった、はずだ。
腕時計を見ながら、作業前に見た時刻表を思い浮かべたのだった。
もっとも郡山発喜多方直通の電車は一日に二便くらいしかないわけだが。
喜多方行きの夢、潰える。
潰えたのに、夕暮れの中郡山行きの電車を1時間待たねばならないなんて!
夕暮れの駅ホームはこれまた当然のことながら人っこひとりいなかったので、線路の上を歩いてみたり線路脇のドブに物凄く俊敏なザリガニが何匹もいたのでそれを追ってみたりしていたら、パンプスのかかとがいよいよ駄目になってきたので裸足になってしもうた。ドブには入らなかったけど。
そんな感じに油断をしていたら、予想外なことに駅に人が現れたのでびびった。
渡辺美里の♪線路沿い真夏の日差し浴びてーひまわりが風に揺れている〜ってやつを大声で歌っていなくてよかった。(真夏の無人駅つーとこの曲が頭に浮かぶんだな。ザ・刷り込み)

ようやく電車がやってきたのでそれに乗って郡山へ。
車窓から見える光景は、
田んぼ、田んぼ、田んぼ。ひたすら田んぼ。
あと山、山、山。
そいから猪苗代湖。
「磐越西線ってトンネルの多い線なんだなー」と思い込んでいた、そのトンネルの正体はこれらの田園地帯であった。すなわち「電灯がひとつもたっていない」ということだ。そりゃ正真正銘の暗闇だわ。
郡山に近づいていくうちに、自分が無賃乗車していることに気づいた。私の乗った駅には駅員も切符売り場もなかったからな。ちゃんと切符買いましたが。

結局喜多方ラーメンを食うことも温泉に入ることも叶わなかった。
私の願いは結ばれない会津のデスティニー。
郡山駅で途中下車してラーメンを食ったけど、なんの穴埋めにもならず。
さらにラーメン食ってたらガンガン電話がかかってきて会社に戻らなきゃいけないという罠。
むなしいのー。
重ねて願いは結ばれぬ悲しいデスティニーやのー。(薬痴寺先輩風嘆き)

2005年07月27日(水)

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