股・戯れ言
BBS

大都会性交響楽

昨晩のことだ。
深夜の山手線。月曜の夜だろうと酔っ払いは存在する。
かくいう自分も飲まないつもりが日本酒一杯を胃に流し込んでいた。翌日の仕事のことを考えるとなかなか二杯目に手を出す気になれず、一杯だけで止めておいた自分はとても懸命に思える。酒の継続誘惑を断ち切ることができただけで私は満足なのだ。
少量の酒は体によい、というのは紛れもない事実なのだ。2杯目に至る前の、後頭部がじんわりと痺れだす前の神経が酔いに抗って、やや敏感になるぐらいの感覚がとても好きだ。もっとも、普段飲む時は一杯が二杯、二杯が三杯・・・と言った調子に増え続けていくばかりなのでこの感覚にはなかなかお目にかかれるもんじゃない。そのレアさゆえに好きなのだろう。「(酒を飲んだのに)今、俺は酒に飲まれてないんだぞ!」という優越感。そんな感覚大してレアじゃねえよ、と思われるかもしれないが、酒VS私で0勝∞敗の私にとっては大変に稀な事なのである。
それはともかくとして、今、目の前に酒に飲まれて大敗をしている女がいる。
タイトスカートの張り付いている尻がひどく肉感的だ。実が十二分に詰まっている。しかしタイツが黒(推定160デニール)なのはいただけない。せっかくブーツ履いてるというのに。ひとりでは立つこともできないのであろう、横にいる男が彼女を支えている。支えているというよりは抱きかかえていると言った方がよさそうだ。
深夜の山手線外回りは池袋駅で人間の大群を吐き出す。それに乗じて私も空いた席についた。立っている人はごく僅か。先ほどの酒に飲まれた女性も座りたい素振りを見せた。だが男が離さない。抱きかかえる、という具合がいつの間にか抱きついているように見えてきた。実際、彼は抱きしめていたつもりなのだろう。
騎士きどりなんだろうか。
どんなに飲んだのかは知らない。
しかし、女は酔いに任せて色目を使っているようにはどうしても見えないのだ。
それどころか、半分以上寝ているので足元もおぼつかないのである。座りたいという具合なのである。
それでも男は座らせない。
座らせないどころか、あろうことか耳たぶを甘噛みなんぞをしているのである。
女の顔という顔に接吻を繰り広げているのである。私の位置からはよく見えなかったが肌を弄ったりもしていたことだろう。
まあ、男女の深い関係の川などはとっくに渡り合っている二人であるのはよくわかる。
にしても、片方が泥酔して記憶がほとんどなさそうな状態で(もっとも、彼女はとんでもない酒豪で酔拳のごとく酔ったフリをしているならば別だが)介抱をするならばそういうことはあまりしないべきなんではないか。
この女性、ドアが開くたびに頭がドアの外に垂れていたくらいでしたから。よっぽどの酔いっぷりだろう。
若いサラリーマン(推定・27歳営業マン)である。コムサメンズの紙袋が足元に置いてあるのだからそれなりの身なり(いや、普通にスーツなんだが)でもある。そういう男子が「誰が見ても全身勃起男根状態(先走り汁ダクダク)」であるのを何も公共の場で示すことはねえだろうよ。
若いとは即ち性欲の塊のことである。
そして現代は空前の性解放時代といっても過言ではない。
性欲自己実現が容易に叶う国、それが日本・・・(自己実現の意味がちと違うが)
でも、やっぱダメでしょうよ。酔わせてお触り放題ってそれはとてつもなくスーパーフリーっぽいし、全身勃起男根ということはとてつもなく「安い」よ。あと27、8とかじゃもう若くないから。分別持とうよ。深夜の山手線だったらなんでもやっていいというわけではないから。

これだけちんこまんこを日常会話で連発している私が言うのもなんだが、「秘め事文化」の喪失は団鬼六ばりに嘆かわしいことだと思うのです。(って団鬼六が言うなよとも思うが)まあ、耳甘噛みしてたくらいですからすぐに口も吸ってましたよ。見えないように工夫はしてたみたいですが、あそこでおっ始めてしまってもおかしくないくらいの乱れぶりでした。男が。
あんなヨッパ状態で無理矢理乳だの弄られても、女もどうかと思うだろうよ。無感覚も同然。「痛みを感じる 次に無感覚になる」と謳ったのはJマスシスだったか。
なんか公開レイププレイ(回文ぽい)を見せつけられたようで忍びない。
いや、男には公開プレイである自覚すらないからタチが悪い。それどころか、公開の場で秘め事をやらかしているつもりでいるのだ絶対に。盲目か。「愛するふたりに周りは見えないのだ」ではなく、「僕はちんこなので目がついてません」と宣言しているようだった。
ああ、セックス至上主義ってやりきれないな!
そいから見る側にしてみれば、どうせ見るならば、やっぱり男女の秘め事は、女性が乗り気じゃないと見てておもしろくねえんだよな!こちとらせっかく感覚が研ぎ澄まされてんだ、妄想させてよ2005(シッシー気取り)

で、全身勃起男根君の結末がまたお粗末なものだった。


鶯 谷 下 車


わかり易すぎるよ!
もうちっと捻れよ!
生臭い街選ぶなよ!

あんだけブランド物スタイリッシュ気取りの格好しといて鶯谷はないだろう。渋谷に行けばいいじゃないか。いや、池袋だっていいじゃないか。山手線の向かって左側で済ませばいいじゃないか。すべてをお洒落に揃える時代は90年代までで終わったんだなぁとふと思った。東京タワーも今や不倫の象徴ということなんだろうし。知らないけど。
ま、裸になれればどこだって一緒なのかもしれないが。案外、黒いリーマン靴下は脱がないでおっ始めるタイプとみた。



***********************************(←レディメイドレコード気取り)

岩手酒蔵見学編は写真の編集上、ちと遅くなるのです。
アーチャーズ・オブ・ローフとガイデッド・バイ・ヴォイシズだけをリピートで聴いて生きていきたい。
そんなことが幸せなんではないかとふと思う火曜の午後。
2005年02月01日(火)

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