股・戯れ言
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ドント・トラスト・オーバーなお涙頂戴戦争映画

グルジアの大統領が辞任、というわけで「コーカサスの虜」を何年かぶりに見直してみた。ま、これはチェチェンの話なんだけどさ。
「人生は短く、世界は狭い」というのがこの映画のキャッチフレーズで、劇場に見に行ってからもう7年も経っておりますがぜんぜん忘れないなー。コーカサスは荒涼とした広い大地なのに八方塞がりという印象を与えてくれる。
戦争お涙頂戴映画とかそういう胡散くせえものだと思われるかもしれないが、お涙頂戴ものなんていう甘美なものではないんだよラストシーン。さとうきび畑の唄なんかと一緒にしてはいけないくらいの無情ぶりは、知らなくてもまあいいけど、知ったら何かを感じないとな。個人が感じたところでどうにもならないけど。あと女の子がかわいい。
グルジア大統領辞任ニュースを見ていたらグルジア議会の映像が流れたんだけど、タリエルっぽい人が何人かいました。議員だったのか?
ミルコは議員になったらしいっすがね。クロアチアにまつわる映画もこのコーカサスを見たころに見たなー「アンダーグラウンド」と「ブコバルに手紙は届かない」。アンダーグラウンドはコミカルな展開の話だけれど、要するにジャングルにずっと潜んでいた元日本兵みたいなこと。あとヨーロッパ人じゃなきゃ本当のおもしろさはわからないよなーと思ったんだった。(要するによくわからなかった)ちょっとアート気味か。ブコバルのほうが見やすい。けど、お涙頂戴色が強いかも。泣いたけどな。

ニュースと映画といえば。

>ヘビ、ネズミ食べ40数年 窃盗未遂の「自称男」
>
> 自動販売機から現金を盗もうとして窃盗未遂罪に問われた
>群馬県生まれの住所不定、無職、自称加村一馬被告(57)の初公判が
>21日、土浦簡裁(芳田圭一裁判官)で開かれ、検察側は冒頭陳述で、
>被告が山の中でヘビやネズミを捕って40数年間1人で生きてきたことを
>明らかにした。
> 被告が名乗った戸籍には該当者がなく、兄とみられる人に写真を
>見せても確認できず「自称」のまま起訴された。
> 冒頭陳述などによると、被告は中学2年の時に家を飛び出し、
>栃木県の足尾鉱山の洞穴で生活。関東の山や川を転々とし、浅瀬でコイや
>ナマズを捕ったり、山で山菜やヘビ、ネズミを食べたりしていた。
>最近は茨城県つくば市内の河川敷に住み、魚を捕ったりして
>暮らしていたという。
> 加村被告は公判で起訴事実を認めた。起訴状によると、被告は9月、
>つくば市で、河川敷で拾ったバールで自販機をこじ開け、
>現金を盗もうとした。(共同通信)
>

いやーこのニュースは衝撃的だったね、ある意味。
このニュースを見てすぐ思い出したのは私の人生でモーストフェイバリットな映画「ファザーレス 父なき時代」でございました。(うちのリンクにも貼ってあります)
この映画は、ほんんんっとに見る機会があったら絶対に見て欲しい映画です。コーカサスの虜よりもはるかに重要。私なんか授業中に見たにも関わらず号泣しちゃったよ。お涙頂戴映画ではないんだけど。内容はあるひとりの青年のドキュメンタリーで、この青年というのが複雑な環境で育っており、自傷癖ありのホモの売り専でありの登校拒否でありのという。
その青年が実家に戻って実の母親や義父や実の父親なんかと交流するのがメイン(全員実名、ヤラセなし)なのだが、特にすごいのが義父。
この義父というのが、先ほどのニュースの「自称加村一馬」並みに山で何年かも一人で生活してた人なんだよな。何十年だったかも。その人の告白は一言も聞き逃せないですよ、臨場感がありすぎて。
日本というのは、まだまだ気持ち悪いしがらみとか、土着感に溢れている土地だなとしみじみ思わされること請け合い。
まだビデオ化されてないのかな。

山にこもりっぱなしといえばまたまたフィリピンの山奥にいまだに元日本兵がいるようで、ワイドショーでもやっておった。さっきもアンダーグラウンドのとこで元日本兵って言葉に触れたが。
で、今ニュースをだらだらと見ていたら元日本兵(日本に戻ってきてる)の人って
>今年9月「元日本兵5、6人がマニラ東方の山岳地帯にいる」という
>情報を頼りに、愛知県内の戦友2人と現地に赴いた。だが、見つからず、
>現地の人に「情報があったら伝えてほしい」と依頼して引き揚げた
というようなことをやったりしてるんだね。プチ奥崎謙三は思ってるよりもたくさんいるのだなー。そしてそういう人の年金を払ってるんだなー私は。感慨深し。いや、感慨なんかに浸っている場合じゃねえっての。どんだけ搾取されんのよ労働者階級。どうせボーナスも税金ガガっと引かれてるんだよな。フリーター多すぎ!おまいら正社員で働け!
さっきも銭湯行ってきたけど、見事に年金受給者に囲まれてちょっとイライラしてしまった。年金受給者はのほほんと「今日はしかわ君とかたしらなぎさのドラマやるからねぇ〜」(「ひ」が言えない)と話していやがったから!・・・「しかわ君」は孫くらいの年なのに!・・・

というわけで井筒監督も「こちとら自腹じゃ」で「ティアーズ・オブ・ザ・サン」をモーレツ批判していたけど、そういう戦争映画なんか見ないでよろしい。デートでそんな映画を見に行くとしたら映画館でフェラチオするよ。山本直樹の漫画のように内ポケットを破っておいて相手の手を誘ったりするだよ。

あーそういや「ゆきゆきて神軍」、続きぜんぜん見てないや。
よろしくお願いします。(私信)
2003年11月24日(月)

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