DiaryINDEXカコミライ

2013年06月07日(金) 1.5人から1人へ

お腹の中で、子供の心臓が止まってしまいました。
わずか12週間のおかあさんでしたが
色んな感情を教えてもらいました。

早く生まれすぎる切迫流産と違って
お腹の中で胎児が死亡している稽留流産の場合
放置して自力で流しだす選択肢もあるにはあるのですが
お医者様に薦められるのは「子宮内容除去術」という手術です。

手順は中絶と同じです。
つまりは子宮内の胎児を「残留物」として「掻き出す」ということです。

全身麻酔から覚めた時、私を部屋に戻そうとする看護士さんに
「出したものを、見ることはできますか」とたずねました。
持ってきてくれたのは、ちいさな透明プラカップに入った血と肉片でした。

掻き出した結果は知識として知っていたんです。
なのでその見た目に拒絶反応はありませんでした。
ただその小ささに泣きました。
もう確実にお腹の中に居なくなってしまったことに泣きました。
そしてやはり、小さな人型が、バラバラになっていることに泣きました。
病室に戻っても、しばらく嗚咽は止まりませんでした。


成長は健診の数日後、10週時点で止まっていました。
一週間半、知らずにお腹を撫でてしあわせの中にいました。
そのことも何か、切なくなるのです。


今これを、退院して書いています。
診断から入院、退院までずっと夫が支えてくれました。
一緒に泣いて、私が放心しているときは代わりに手続きなどしてくれました。

辛くて悲しくて頭が痛いけれど
私は今それでも幸せの途上に居ると思えるのです。
新しく芽生えたものが枯れてしまったけれど
ここはどん底ではないのです。
人と会話をして笑うこともできます。
時々感情が乖離気味になることもあるけど
今はとにかく少し休んで、また前に向かって歩き出そうと思います。


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