もんすん日記

2003年07月12日(土) 揺るぎなさ

最近人と会って話したり、日記を読んだり、友達から入った「近況お知らせ」のメールを読んでいると、彼らの人生が例外なくうらやましくすばらしいもののように思える。

「4人目の子供が産まれます」でも「借金もちの彼と結婚します」「アメリカに留学してジャーナリズムを勉強することにしました」「今年は失敗したけど来年も音大受験します」「離婚しました」はたまた「田舎に越して農業をはじめることにしました」でも、人生の質に変わりはないように思う。

私がうらやましいのは、彼らの"自分が選択したこと"に対する揺るぎなさであり、そこを起点に歩いていこうという決心である。
「迷いはあったし、今でもこれでいいのかわからない」と言うけれど、少なくとも、何か良くない結果になったときに、自分の選択を言い訳にしようとはしていない。

赤坂真理さんの本にあった「みんなの好きなみんなになりたい」という文章を思い出す。たくさんの人の共通の望み、誰かに好かれる好ましい人生を選択しようなんて、無理だ。
好ましいプロフィールを作ろうと、自分の生活を設計している人は、大体どこか無理をしていて不幸そうに見える。それよりも自分の近くにある良いものに敏感でいて、のびのびとものを話せる人を魅力的だと思う。

ウイーンにいるときに思ったのだけど、楽しくて優しく愛される人間にはなれなくても、少なくとも正直であることはできかもしれない。正直であって、他人の話を
まずはよく聞こう、と小学生みたいなことを学んだのだった。結局ところ、自分探しなんて何のことは無い。そんなに自分を探したいなら先に「イビサ」でも読んだら、と思ってしまう。それよりも「きみのめーにうつるぼく」と歌っているナカカズについていこう。

というわけで、私は未だに次にどこでどんな仕事を探すか決められないでいる。
これを選択するとあれをあきらめることになる、とみみっちいことを考えていると、時間ばっかり過ぎていきそうだ。


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