ここ数日子ども達が腹痛を訴えている。
とは言っても、好物の菓子を食っては部屋の中で騒ぐ様は、とても病気だとも思えず、心因性なモノなのではないか、と思っている。
今朝も娘が腹痛を訴え、学校を休む、と言う。
4年生になってから、1度も休んでいなかったので、子どもに甘い夫が皆勤賞なら何かごほうびあげないとな、などといっていた矢先のことだ。
「そんなに痛いのなら病院に行きなさいよ。ママは今日も仕事だし、あんたの看病なんてできないんだからね」
と言っても病院には行きたくないと言い張る。
「病院に行かなくてもいいくらいなら学校にいきなさいよ。たいしたことないんでしょう?本当にどこかが悪いんだったら病院に言ってみてもらわないと大変なことになるんだよ?」
なだめすかそうが怒鳴りつけようが布団にもぐってしまうばかり。
いい加減腹が立って
「あんたねえ、腹が痛いくらいで学校なんて休んでどうするのよ?あたしだって腹は痛いわ、セキは出るわ、肺は痛いわ、休みたくても仕事だから休むわけにはいかないんだよ?病院にも行かないで寝てるだけなら学校行きなさいよ!そう言うのズル休みって言うんじゃないの?」
身も蓋もないことを言う。
そうこうするうちに、今度は息子までおなかが痛いと言い始めた。
こっちは生理で激しい出血と腹痛に悩まされ、貧血も起こしていてその上喘息も完全によくなっているわけではないと言うのに、がんばって早起きして弁当まで作ったと言うのに、休むだと?
もうこの時点であたしはぶち切れ、
「いい加減にしなさい!本当におなか痛いんなら病院に行く。病院に行かないんなら幼稚園に行く!あんたまでズル休みしてどうするの?!ママはウソとズル休みが大ッ嫌いなんだから!」
息子は観念したらしく、べそをかきながら
「幼稚園いく・・・」
息子も年長になってから1度も休んでいないのだ。このままいけば皆勤賞なのだ。
一応、本当に痛いのではかわいそうなので、おなかに使い捨てカイロを貼ってやった。
「どうしても我慢できなかったら先生に言うんだよ。でもママはお仕事だからお迎えはばあばが行くからね。歩いて帰ることになるんだからね」
半ば脅迫して送り出した。
子どもがおなか痛い、とか理由をつけて何となく休みたい、と思う気持ちは分からなくもない。
それを許してあげるのが優しさなのか、突き放して無理にでも生かせるのが優しさなのか、あたしには分からない。
自分が子どもの頃、どうしても行きたくない日があって、登校班の時間になってもタンスにしがみついていきたくないと駄々をこねたことがある。
母に無理矢理引きずり出されて学校に行き、でも、だからと言って、行ってしまえばどうってこともなかったような気がする。
小学校の頃は学校が好きだった。いつまでも小学生でいたいと思ったくらいだ。
それでもいきたくないと駄々をこねたのだ。
中学高校になると学校はあまり好きではなかった。だけど、熱があっても這ってでも学校にいっていた。
なんでだろう。
今思えば不思議だが、そこには義務感であるとか、約束事は守らねばならないとか、そういった律儀さがあったのだろう。
行くと決められたところにはきちんと行かねばならない。いい加減に生きているあたしでもそれだけは守っている。
思うに、あたしが子ども達に腹を立てたのは、本当は自分がズル休みしたいのに、できないことへの苛立ちなのだろう。
娘はまだねている。
きっと今日は1日中ゴロゴロと過ごすのだろう。
たまにはそんな日があってもいいのだろうね。
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