たまに××したり。
INDEXこれまで。それから。


2003年10月11日(土) バースデープレゼント。

働きもののあたしは自らの誕生日もお仕事である。と書いたけど、まあ、普通だね。誕生日だからって仕事休む人はいないな。(笑)
とは言え、前夜、飲み会で記憶が飛ぶほど飲んだくれ、どうにもならないくらいの酔いっぷりにタクシーに乗せられ帰宅したあたしには、二日酔いという厳しい現実が待ち構えていた。
何せ飲み会の最中に思い切り吐き、帰宅後我慢できずに胃液を吐き。
帰っているかと思った夫が帰っていなかったため、ぶっ倒れようと何しようとまあ、もともといたからといって介抱してくれることもないのだが、途中何回も記憶が途切れながらもなんとか風呂に入り、トイレでうとうととしたり、布団を何とか敷いたり、やっとの思いで布団に入ったのは2時近く。
当然寝不足と二日酔いで体調は最悪である。

そんなところに、母から電話がかかってくる。

「おまえもその年まで大病もしないで無事過ごしてこれてよかったね」

実の親からそんなこと言われると非常に重みがあるため朝から重々しい気分に。

とりあえず、気を引き締めて仕事に行くべくがんばって支度。体に残るアルコールと戦いながら、生あくびかみ殺し、吐き気と戦い、やっと体調が普通に戻ったと思われたのは仕事が上がる頃。
仕事のあとに外食しようとレストランに予約を入れてあったので、迎えに来てもらい、そのままレストランに向かうことにした。
クルマに乗り込むと、娘がトランクから大きな荷物を出してきた。

「ママお誕生日おめでとう!」

娘からのバースデープレゼントはブーツだった。
ジョッキータイプのヒールが低めのもので、今年流行といわれている、ベルト使いのものだ。
お年玉やらをためていたお金と夫からの援助もあって買ってくれたようだ。

もうひとつ包みがあり、それはあたしが気に入ってるお店の袋だった。
中を見るとオフタートルの半そでニットと8枚剥ぎのコーデュロイのスカートで、これは夫からのプレゼントだった。
結婚してちゃんとプレゼントらしいものをくれたのは初めてなんじゃないだろうか。
見立ては娘だったらしいが、サイズはジャストサイズで今の体型を維持しない限りすぐに着られなくなりそうだ。

どちらも気にいり、ホクホクとした気持ちでレストランに向かうと打ち上げ花火をやっている。

「きっとあたしの誕生日だからだわ」

と勘違いもはなはだしい発言をし、家族にあきれられつつもレストランに到着。
実は結婚記念日でもあるあたしの誕生日。予約は結婚記念日のフルコースということになっている。
ここはあたしの日記にたびたび出てくるベーカリーレストラン、焼きたてのパンがおかわり自由なんであるが、ここに来てまたしても前夜の飲みすぎがたたり、メインディッシュにたどり着く前に、猛烈な満腹感と吐き気に襲われ、居たたまれなくなり、冷や汗が出てきた。
料理を堪能するにはあまりにも胃の調子が悪く、昨日飲み過ぎた自分を恨んだ。

食事を終え、家に帰り、プレゼントされた服とブーツを身につけ、ファッションショーを開き、満ち足りた気分でのんびりしていたら、電話がなった。
こんな時間に誰だろう、と出てみると、娘の友達のお母さんだった。

「実はうちの子と●●さんとで同じクラスのTさんのモノを勝手にとってきて、それをみんなで分けたらしいんです。その中にお宅の娘さんも入っていて」

なんでもクラスで嫌われている女の子に意地悪するために、遊びに行った振りをしてその子の持ち物を勝手に盗んできて、それをみんなで分け合おうという計画を立てたらしい。そのときに話は聞いたものの、実際に盗みには行かず、盗んだものを分けてもらった中にうちの娘がいたという。
そういえば先日友達からもらった、といってなにやらこまごましたものを見せてくれたことがあった。それもずいぶんたくさんで、ちょっと驚いたあたしが、

「そんなにもらっていいの?」

と聞くと

「いいのいいの、くれるっていったんだから」

と嬉しそうにしていた。
もしやそれがその子のものなのでは?と思ったあたしは娘に事情を聞いてみた。
最初は

「○○ちゃんがバザーで集めたものだ」

とか何とか訳のわからない説明をしていた娘も

「この前○○ちゃんにもらったものをもって来てごらん。これは一体どうしたの?もともとは○○サンのものだったらしいんだけど?どういうことなのかな?○○ちゃんが○○サンの所から盗んできたものみたいなんだけど?そのことは知ってたの?」

冷静に淡々と娘に言うと最初とぼけていた娘は

「返します」

と慌てて袋にしまいだした。

「本当は○○サンの所から盗んできた物だって知っていたの?知っていてあたしにウソついてたわけ?」

娘の顔が凍りつく。

「自分がやったことがどういうことか分かってるの?」

あたしは右手を振り上げ、思い切り娘の左のほほを平手打ちした。

「ふざけるんじゃない!」

反対側を打ち、もういちど左側を打つ。
娘は泣きもせず、逃げもせず、打たれるまま立ち尽くしていた。

「人のモノを黙ってとってきたら泥棒なんだよ?あんたがやったことはそう言うことなの!自分がそんなことされたらどう思うの?誕生日にプレゼントもらってもこんなことされたんじゃちっとも嬉しくない。こんな最低な誕生日は初めてだ!情けないったらない!うそつきは大ッ嫌いなんだよ!」

悲しくても涙も出ず、立ち尽くす娘を見ながらあたしは史上最低の気分で誕生日を終えた。

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うらら |あばら家足跡恋文

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