ピンポン、と言っても、先日見たばかりのピンポンではなく。
優雅にのんびりと仕事前のひと時を過ごそうと言うあたしのジャマをする、ピンポ〜ン♪と言う音。
誰だよ。
もしや、国保の督促のオバチャンだろうか。
ヤバイ。払ってないのが何か月分かある。
区役所のおじさんが
「払えるときでいいですから。順番に払っていってくださいね」
と言ってくれたものだから、そのお言葉に思いっきり甘えていまだ払ってないのがあるのでした。
だからといって、取り立てるのが、オバチャンの仕事。来るたびに持ち合わせがなく、払えないと言うことが何回もあり、申し訳ないと思いつつも今月も普段の生活で精一杯な我が家はいまだ未納分があるため、午前中、ピンポ〜ン♪となるとあたしの心臓はどきどきするのだ。
だいたい、ピンポ〜ン♪となる時って言うのは、たいていにおいて、宗教の勧誘であったり、訪問販売であったり、ろくなことではない。
時間からいって、宗教かな、国保のオバチャンかな、とインターホンをとるとダテさんであった。
ダテさん、某宗教関係者であるため、今度の日曜に控えた選挙のお願いにやってきたのだ。
「これこれ、こう言ういい政策だから、ぜひ、応援して欲しいの」
仕事中のぼけっぷりとは比べ物にならないほどのはきはきとした物言いに半ばうんざりし、
「分かりました〜」
とにこやかに返事をする。
そのあとは延々と、仕事が大変だ、とか、半年の契約期間はがんばるけど、そのあとは約束できない、とか、長くいれば長くいるだけ辞めづらくなる、とか、労働意欲まるでなしの言い訳を聞かされ、ますますうんざりする。
すっかり冷え切って、部屋に入り、冷めた紅茶を飲んで、ますます冷え切った所で、のんびりとしようか、と思ったら、再び、ピンポ〜ン♪
今度は誰だよ。
「どなたですか?」
「サトウでーす」
息子の幼稚園のガールフレンドだった。
昨日、幼稚園から帰ってきて、娘と二人で遊びに行ったのだが、そのときに忘れものをしたらしく、それを届にきてくれたのだ。
「ありがとう。今度クラス変わっちゃったけどまたよろしくね」
なにやら帰りたくなさげだが、あたしはこれから仕事なので、丁重にお帰りいただく。
こう言う日は、仕事にいってもはかどらない可能性大。
今日は夏物バッグが大量入荷するため、やることが山ほどあるのに。
この夏物バッグ、移動前の品揃えで、レイちゃんが大量に選択したもの。
レイちゃん、180ものバッグ、どこに出すんですか?(涙)
あたしのマイは非通知です。