日々雑感
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2004年07月16日(金) 嵐のあと

部屋の中で本など読んでいるうちに、あっという間に時間が過ぎる。今日もくもり。午後も2時を過ぎた頃、ようやく晴れ間が見えてきた。猛暑だった昨年とはうってかわって、気温が低く、雨も多く、「こんな夏は初めて」と周りの人が口々に言う。

先週の木曜日の夕立はすごかった。いきなり真っ暗になったかと思うと、ものすごい勢いで風が吹き始め、次いで豪雨となる。ちょうどバスの中にいたのだが、橋の上を通りかかったときには真面目に転落するのではないかと思った(車体もひどく揺れた)。大きな木が何本も幹の真ん中から折れている。枝が飛んできて道路をふさぎ、大通りは渋滞。何より雨と風の、その音。はじめはサファリパークにでもいるかのように窓の外を一生懸命眺めていたけれども、不意に恐ろしくなる。

30分ほどで嘘のように風も雨も止んだ。帰り道は川沿いを歩く。木の折れた部分の白い色が生々しい。それにしても、嵐のあとの空と川面のなんという色。橋の上から夕雲の写真をとる人あり。

しばらくゆくと、藪の中から猫が現れた。キジトラの猫だ。雨宿りしながら、風や木が裂ける音をどんな思いで聞いていたか。そのまま、一目散に通りの向こうの家へと駆け込んでいった。


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