日々雑感
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2004年07月09日(金) そのひとの色

友人と長電話する。共通の知人について「あの人は緑という感じだ」と意見が一致したところから、人にはそれぞれイメージさせる色があるという話になる。例えば、共通の知人であるその彼は草花が豊かに茂る居心地のよい庭の緑だ。古い時代に高貴な人がまとっていた衣のような紫を連想させる人もいる。

電話の相手である友人のイメージは水の色である。森の奥、誰も知らない場所にひっそりとあるような深い湖の水面近く、日の光でいろいろに変わる、青みを帯びた透明さだ。そして彼女にとっての自分は、だだっ広い草原であるらしい。地平線までつづく草原では、空が大きな青い丸天井のように見える。ときおり風が吹く。草を食んでいたインパラがふと顔を上げる。その草の色と広がり。ずいぶんときれいなイメージだと互いに笑ったけれども、ほんとうに合っているかどうかは別にして、自分自身がそうした風景であると想いながら暮らすのは悪くない。

鳥の声が聞こえてきた頃に眠る。明日が土曜日でうれしい。


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