日々雑感
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アテネ・フランセ文化センターにて映画「マルメロの陽光」観る。
語学学校である「アテネ・フランセ」の中ということで、同じ階には授業用の教室も並んでいる。人のいない教室。チョークが置かれた黒板。くすんだ色をした厚いカーテン。リノリウムの床に落ちる影。廊下の向こうからざわめきが聞こえ、薄暗い階段では足音が大きく響く。高校の古い校舎とよく似た匂いがする。
スペインはマドリードを舞台に、自分で植えたマルメロの実の絵を描こうとする画家の姿を追った作品。日の光を受けて黄金色にたわんでいたマルメロの実は、秋が過ぎ、やがて冬が来て、ある日ぽとりと地に落ちる。そのときの画家の表情が頭から離れず。
マルメロはスペイン語ではメンブリージョ。かりんの親戚だという。
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