夕方、渋谷センター街を通り抜ける。この時間帯に歩くのは久しぶりだ。昼間の様子とまるで違う。いろんな色の灯り。大音量のリズムや店頭の呼び込み。声をあげて笑いながら歩く女の子の群れに、他にも雑多な人びと。何かが渦巻いているような熱気がある。この空気は何かに似ていると思ったら、宵宮のそれだ。非日常のお祭りの空間。夜毎、渋谷には異空間が現れるのか。その中をくぐり抜けて本屋まで。「ハレ」の空気にあてられたのか、つい気が大きくなって散財してしまう。