日々雑感
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祖母とふたり、汽車に乗って市内へ出る。制服姿の高校生や町の人たちで車内は満員だ。何人かで乗ったり、車内で偶然知り合いに会ったりする人たちが多いせいか、ときには一両きりで走るこの路線はいつも賑やかである。
入院中の祖父のお見舞い。この病院で自分は産まれた。外は嵐で、雷も鳴り、大荒れの日だったという。産まれて、生きて、やがてこの世を去ってゆく。病院の中にいると、そういう流れの中に自分もまたいるのだということを、しみじみ思う。
8階にある祖父の病室の窓からは雪に覆われた街並が見えた。暗くなるにつれて、ひとつ、またひとつと灯りがともってゆく。しばらくやんでいた雪が、いつの間にかまた降ってきた。
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