2002年10月29日(火)/ジュテームモナムー。/Ultra Red(四幕感想) |
いつかきっとかわいらしい女子が登場するに違いないと思って、今か今かと待ち受けているのに、これまで、学校の女子生徒が1,2コマ小さく載っているのを確認したり、アイスクロフト(片桐)(いいかげん名前で呼べ)が入院している病院の看護婦さんなどを細かくチェックしなければならないこの状況は一体…? 今回は本当に女子の入る余地がない漫画であるというように、そろそろ認識を改めなければならないのでしょうか。それならそれでうけて立ってやる。カモン、筋肉。カモン、オヤジ。 すでにそれらは充分やって来ている気が。 時はまさしく、オヤジの秋!筋肉の秋!! 暑苦しい。 そして、私がそんな暑苦しい覚悟を固めつつあるぐらい、一向に女子が現れる気配がない代わりに、華やかさを少しでも補うためなのか、ここらでひとつ美形キャラを投入し筋肉を緩和しようという意向の現われなのか、なんかまたすごいのが現れてしまいましたねえ。いやたしかにまつげ等が華やかですが。 そして、朱門や則夫や焔豪氏のみなら、この作品はやはり男塾路線であると断定しても良さそうなくらいだったのに、マツゲの登場で筋肉の度合いが薄まったことで、この作品の照準が何処に定まっているかよくわからなくなりました。まったくハラハラします。どう対処したらいいのかわからないあまり、私とハリーさんの間では、ランスロワ(ランスロット+アルロワ)とか、またしても前世を持ち出してきて、仕方なくあだ名を作ってみたりする有り様です。仕方なくって何。というか、あだ名はいつもつけている。
始めこの華麗なるマツゲ君を見たときには、長髪な上、ボタンをきちんと上まで閉めぬ自堕落な様子から鑑みて、対女子向け仕様のアレ(どれだ)なのかと思いましたが、今回じっくり見るにつれ、マツゲ君は、キムタク(…)の系譜というよりは、むしろ昔の少女漫画の「主人公のあこがれの君」の遺伝子を色濃く受け継いでいるような感じを受けます。「花の美女姫」とか昔の少女漫画に一人や二人はこういうのがいたような。マツゲの他にも袖口がちょっとひらひらしているのがどうにも美女姫を助長している気がします。シルブプレ? アデュー? さようなら?(和訳) ? 今回は、ベルトのバックルまでもが一味違う彼が、去り際に捨て台詞を吐く等、実は小者的な一面を見せたりするほどのオンステージだったので唖然としました。さらには、その存在により作品のマツゲ度を劇的に上昇させたのみならず、おかしな構えで分身の術よろしく3人ぐらいになったりするので見ているほうも呼吸困難に。おかしいから。確かにこれまで筋肉方面が過剰な作品ではありましたが、だからって何も増えなくても。マツゲ×3。ひ…一人で華麗方面を担うおつもりなのでしょうか? というか、マツゲというのは担う必要がある分野なのでしょうか。ともかく、最終的にはおかしい人であったようであり、ちゃんと好感が持てるようになったので良かったです。おかしいと好感が持てるようになるというのはどうなのか。
それにしても、これまでに登場したキャラクタを眺めてみるに、思わず目を伏せたくなるような、マツゲや筋肉等、どこかが過剰な人々ばかりが犇めいてジャンプ本誌を突き破らんばかりに濃密なので、行いはともかくとして容姿は比較的普通な閃が登場するだけで、大変な安心感が得られます。何やら主人公が、はからずも紙面における一服の清涼剤となっている感がありますねえ。特に今回などは、単体でも十二分に充実しているマツゲ君と則夫が炸裂していたので、閃の存在が、本作品における良心であるようにすら見えてきました。私の目はどうかしてしまったのでしょうか。
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