過失軽薄日記
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管理人は現在杭州にいますが、どこにいようとうすらオタク気味です。 2008年頭に帰国予定。大陸に至った経緯は2006年3月22日あたりをご覧ください。

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2001年12月08日(土)/げに素晴らしきはオヤジなるかな。

昼間は猫と共に嫌というほど昼寝をし、夕刻から友人とタンゴを見にいった。会場が地方によくありがちな小規模な公民館然としたところであり、ポスター等もイマイチ気合いが入っていないように見えたため、果たしてどうであろうかと些か危ぶんでいたら、とんでもない誤りであった。
演し物は、踊る人、歌う人、楽器を演奏する人により構成されていたのだが、特に楽器の人たちが、極めて素晴らしい演奏を見せるのだ。中でも出色なのは、一行のリーダーである、ピアノ奏者のクッティーニ氏で、超絶的な演奏を惜しげもなく披露する。氏の演奏ぶりはすさまじく、縦横無尽、八面六臂とでもいうべき激しい腕の動きで、肘から上などは完全に乱舞状態でありながら、正確に鍵盤を捕らえているので、手に自動追尾機能がついているとしか思われぬ。さらに腕が乱舞状態のまま、立ち上がってみたり、余裕の笑みでこちらを見たり、客席の笑いをとったりするのである。おまけに、わざわざ日本語で、他の楽団のメンバーを紹介したりして、サービス精神を発揮する。他の演奏者もそれぞれ素晴らしく、バンドネオン奏者の人などは、定年退職後の元銀行員といった風情の普通の白髪のおじいさんのような見かけなのに、非常に熱いパフォーマンスを見せ、私と友人の胸をそぞろにときめかせるのであった。
とにかく素晴らしかった。おやじ達が。そんなわけで、会が終わると、すっかりおやじ達のファンが二名できあがってしまったという寸法だ。是非もう一度見たいものだ。

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ヤケパチ |電信家頁

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