almanac of the wind







2001年03月03日(土) 「桃」について。



「桃色」とかくと、
あのクレヨンのくっきりしたいろを思い出したりするけど、
花びらの色も実の色も実際には淡い感じなんだよね。

桃の実を食べることができるのには、
未だ半年くらいかかってしまうけれど、
高知などでは、そろそろ桃の花の蕾が脹らみかけているらしい。
いいなあ。

自分のハンドルが示すように櫻が好きだけど、
桃もすきです。花も、実も。

大きくて、瑞々しくって、するすると皮が剥けるのを、
できることなら御上品にお皿に並べるんじゃなくって、
そのままかぶりつきたいなあ。
もしくはアーミーナイフで一切れごと、口に運ぶとか。

何だか桃って、とてもかわいらしいイメージがあるけど、
けっして、上品な食べ方が似合う果物ではない、と思う。

少し熟れ過ぎた桃なんかを、ちょっと戯れに強く持ってしまうと、
桃の蜜で、手を汚してしまう。
桃の香りっていうのは何故か落ちにくい、
自分の存在を主張するかのように。

……なんだか、自分の跡を刻み付けたい女の人みたいな。

桃の花をみて妙にどぎまぎするのは、
未だなんにも知らない振りをするようにみえるのかしら?
半年後には、あんなにも瑞々しい果実になる、
誘うような香りを持つものなのに。






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さくらっこ [MAIL] [HOMEPAGE]

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