恋愛日記



 記。


ちょっと忘れそうなんで、ここにメモっときます。
あー・・・マジ忘れそう。ってか、絶対こういう風に楽に書けんしな。



「刹那」
雨。
松葉寮内、2人部屋。

好きだけど、その思いを言っちゃあ駄目なんだよ。
好きじゃないんだよ、好きだけど。
だって俺達はコドモだから。
この思いは一過性。だから名前を付けちゃ駄目。

二人とも互いを思っているのに、口に出せなくて。
必死に体裁を取り繕うとするもどかしさ。
ジレンマ。
切なさを、出す。
無理だね。
キスはするな。うん。
きっと。


「眩暈」
晴れ。
練習試合前。
ピッチ上での渋三会話。

忘れたくない事について。
明るく!とにかく明るく!!
友達として仲良く。だって仲良いから。
けど恋人じゃないの。
くっついてないの。
試合前のほんの一時の、素直な気持ちとか。
こんな時にしか言えないとか。
格好悪くても、格好良いよ。
明るく。


「蜂」
天候不明。
リノリウムの廊下。
周りはコンクリ、蒼白い光、重い空気。
全国大会優勝して、その試合後の控え室前廊下。
不完全燃焼してる三上。

後姿を見るのは慣れているけれど、それでもどこか納得してないんだ。
置いてかれるのは厭なのに、引っ張られるのも厭だから、
いつでも俺は虚勢を張る。
強く美しいけれど、脆い。
強い事と、頑丈な事は違くて。
弱い事と脆い事も同じでは無く。

立ち上がるのは自分の足である。
ボールを蹴る、この足だ。

いつだってアイツは俺の前を2歩歩いて。
どんどん先を行っても良い筈なのに後ろを振り向く。
俺なんて放って置けよ。
捨てられる事は慣れてるから。
どうせお前も、手一杯になったら見切りを付けるんだろう?
花を摘むのと同じ様に、持ちきれなくなったら捨てるんだろう。

いいよ、慣れてるから。
だから、好きにしろよ。

足を引っ張るのは厭だ。
完璧主義者でも無いし、劣等感に溺れている訳でも無い。
ただ、俺に付き合ってお前の歩みを遅めるのが、厭なだけ。


好きすぎるから、
自分がどんどん嫌いになる。
思い付くだけの嘘で固めて、
思いっきり突き放そう。


慣れてるから。





そう、立ち上がるのは、
この足だ。





* * * * * * * * * * * *

自己嫌悪と、不安、焦り。
自暴自棄に自己犠牲。
もがいてます。
そういう年頃ですから。っつーか、暗ッ。



2002年06月01日(土)
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