Opportunity knocks
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| 2002年09月30日(月) |
「海辺のカフカ」(ほとんど中身が書いてあるので未読の人は読まないで下さい) |
お風呂に入りながら「海辺のカフカ」のつづきを読む。 実はお風呂に入りながら本を読むのが好きだ。 「ねえちょっと爪切りだして」だとか、 「あのさー、あれどこやった?あの机の上に置いてあったやつ・・」 なんて声に読書を邪魔されることもない。
のぼせないように少しぬるめにして、ゆっくり本を読む。 しばらくそうやって読書に集中する。
第12章を読みながら、岡持節子というひとりの女性のことを考える。 彼女の人生について考える。彼女が失ったものについて考える。 そして彼女の中ですさまじいばかりに増幅してしまった悪(暴力)について考える。それは彼女にはどうしようもないことだった。彼女には関係のないところでおこってしまった出来事だった。でもその出来事は彼女に大きな打撃を与え、大切な何かを奪い去ってしまった。 ねじまき鳥〜の間宮中尉のことを考える。彼もまた岡持節子さんのように、抗いようもなく大きい何かによって、大切なものを失ってしまう。そして残りの人生を抜け殻のようにして生きていく。 何でかれらはそんな目にあわなくてはいけなかったんだろう。 救いのない人生。理不尽な世界。 わたしたちはそういう世界に住んでいるんだよ、とジョニー・ウォーカーは言った。
村上さんの小説を読むと、自分の中で形を持たずぼんやりと存在していたものが、少しずつ輪郭をおびて具体的な形になっていくような感覚をおぼえる。そしてはっきりとした形になって浮かび上がってきたものがいったい何であるかを考えずにはいられなくなる。今回も読みながら、それがいったい何であるかを考えている。それがはっきりと解き明かされるまで読みつづけるのだと思う。ずっと。
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