連れ合いといさかいをした。つまらない言い合い。自分以外の人間を理解し、受け入れることがこんなに難儀なものかと、他人と暮らし始めて、はじめて知った。向うは容赦なくわたしの中にある壁を攀じ登ろうとする。開城を迫るのだ。門をひらけと。やれやれ。だんだん戦う気力も無くなってきたよ。これ以上なにを差し出せばいい?もう何も残ってないよ。たぶん。