TOI,TOI,TOI!
学校のオケが始まった。
今日バイオリンパートの練習(指導;フォーヒャルト)があり、適当に声かけて一緒に座る相手を見つけて座ってたら、フォーヒャルトに「ノブコ」と呼ばれ、 「キミはココ。」 とトップ(セカンドVn.)に御指名。
ああ先生、前もって言ってください。小心者の外国人、やっぱり心と身体の準備が必要です。もちろんトップじゃなくても曲は勉強しとくべきですね。ハイ分かってます。 全然勉強してません。譜読みはしました(当然です)。トレモロばっかり〜面白くな〜いと思ってあまり気が乗ってませんでした。 曲、両方まったく知りません。ごめんなさい。CDも聞いてません。 明日から急いで準備するので、今日の不出来は許してください。
曲はシューマンのホルン4本の曲と、ブルックナーの4番。
私、桐朋のときからオケでセカンド弾くことがとっても多くて、 しかも、前の方に座らせてもらうことも多かったんだけど、 この学校でも現在までセカンド率100%となっております。セカンド・・・万歳。でもたまにはファーストもやりたいの。
コンマスはこれもうちのクラスのジャニーズ系ヨハネス君。 笑顔はどこからどう見てもアイドルまっしぐら。しかししゃべってみると典型ドイツ型自己主張君で、非常に分かりやすくてさっぱりしたいい男。 先週のVortragsabendでは、私のベートーベンのあとにスペイン人ノリノリ君と一緒にラベルのツィガ−ヌを弾いて、その日のトリをカッコよく決めてました。 才能があり、音楽性もあふれんばかり、そして華もあり、まだ若い(21)。うらやましい限りです。おまけに同じクラスのフローニ♀と、ブッフベルガ−の娘(彼女。超美人チェリストまだ10代)とカルテットを組んでて、絶好調みたいで、フローニと2人でいつも楽しそうに話してくれます。キィ〜!チキショー!
彼もコンマスは初めてのはずなのに、私みたいにおどおどしてなくて、そこに座った以上、キリリとリーダーの顔をしてたなぁ。はあ。キミから学ぶことは多いよ、ヨハネス。
あの先週のベートーベン以来、先生が私のことを、今うちのクラスの成長株として(自分で言うな?)ヨハネスの次ぐらいに期待してくれてるのが伝わってくる。うれしい。仕事をどんどんくれたり、その中には先生との室内楽の仕事もあり!一年前とは大違いだ。 のぶこ、がむばりますっ!やる気出ちゃいます。 とにかくカルテットがなくなった今、私にとってフォーヒャルトが全てと言ってもいいぐらい。
何かがきっかけになって、こうやって人生って「流れる」ときが来るのね。 全然流れないな〜と思う日もいっぱいあったけど。そういうときはやることなすこと空回り。悪循環。 でも、今は好循環になれるチャンスのはず。
シュテフィ、K、ジュゼッぺなど、3年以上彼の下で修行し、一つ壁を超えて自分の足で自分の道を歩もうとしてる人がいる一方で、私やヨハネスは今が変わり目! いつも、Vorspielが終わったあと、片付けの遅い私は最後まで部屋にいることが多いんだけど、先々週のVorspiel後にピアノのふたに鍵をかけながら先生はしみじみしていた。 「みんなそれぞれ成長している。それを見ていると、本当にうれしい」
こっちに来てすぐに入試前にすでに指摘されていた、落ち着きのなさ。 それは長年でついてしまったいろんな癖だった。 癖をなおし、落ち着きのある演奏をすることは一年半の間、ずっとテーマだった。 先週のVortragsabend後、先生は 「ビブラートはもう速くなくなったし、とてもRUHIGに弾けるようになった。もう癖は大丈夫だ。」 と言ってくれた。この瞬間はうれしかった。
このRUHIGという形容詞は一年半テーマとして付き合ったおかげで気に入った。 今改めて辞書引いたら 「静かな/穏やかな/動かない/静止した/平穏な/落ち着いた/安らかな」 とありました。
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