TOI,TOI,TOI!
忙しかった。この10日ほど。
カルテットの合宿中は、朝から晩まで学校にいた。
今回はNが最後の1日しか参加できなかったので、3日間は3人で分奏。 カルテットの合わせって、本当に時間がかかる。 分奏は、実はとても効率のいい練習方法だった。だから2人ずつでもやった。
今回は、私がずっと望んでいたことが叶った。それは、Kの演奏をメンバーに聴かせる事。叶ってうれしい。私がいいと思うものを、メンバーもいいと思ってくれて、うれしい。 合宿中にクラスのフォアシュピールがあって(私は出なかった)、それを皆で聴いた。 クラスの演奏を立て続けに聴いてると、フォーヒャルトのスタイルがどういうものなのかが、よ〜く見えてくる。私は今フランクフルトにいて、あれを目指してるんだよ、というのを、皆に理解してもらえたみたい。よかった。
合宿終了の翌日から今日まで、オケだった。 曲は好きだったのに、指揮者がつまらなかった。以上。
今週も、クラスのフォアシュピールがあって、チャイコフスキーを弾いた。 オーディションは来月末に決まったので、人前で何回も弾いておきたいから。とりあえず1回目。カルテット合宿とオケで、自分の曲はほとんどさらってなかったんだけど、迷ったけど・・・弾いてしまった。 日本にいたときじゃ考えられなかったなぁ。仕上がっていないものを人前で弾くなんて。
その日は、Kの誕生日だった。 「今日はKの誕生日です」とこっそり先生に伝えると、先生は皆にそれを伝え、 「Kがきたら、ハッピバースデイをみんなで歌うよ。ピアニストも伴奏よろしく頼むよ」 と、その場ですぐリハーサル開始。 「1声部じゃつまらない!もっと内声を入れて!」 「合図は、ミーミー!」 と先生。
私はさっさと2番目に弾き、次の人の譜めくりなんかをしていた。 3人目が終わったとき、「ミーミー!」
♪ハッピバースデートゥーユ〜ハッピバースデ〜トゥーユ〜 ハッピバースデーディァK○○、ハッピバースデートゥ〜ユ〜!!♪♪
Kは、とびっきりの笑顔になって、みんなからの祝福を受けていた。
こっちには、誕生日に、自分で友達を招待して祝ってもらうという習慣がある。 日本の結婚パーティがそうであるように、誕生日を迎えた本人自らが、招待して(お金かけて)祝ってもらうのだ。
そんなわけでKは、シャンパンを買ってきていた。フォアシュピールが全員終わると、Kはプラスチックのコップにシャンパンをついでまわり、 「Prost!(乾杯)」
私は、誕生日プレゼントに、トースターをあげた。 なんで、トースターかというと、Oが探りを入れてくれて調べてくれてたから。「ほんとにこれ欲しかったの」と周りの皆に言っていた。それがちょっとうれしかった。
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