skajaの日記
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仕事関係の本を偵察するため、ぶらり本屋へ。 そんでまた買ってしまったのね、島本理生の『一千一秒の日々』。 今回は短編集。私は一話目の「風光る」が好きでした。 なんとなく結果を予感できる展開ながら、最後の2ページのほんの2、3言の会話が大変うまく、最後の2、3行の文章がひどくせつなかったです。 「大好きだった恋人を見送った」って、ものすごくシンプルだけど辛い言葉だなぁ。
彼女の本を5冊立て続けに読んで、ここまできてやっと落ち着いた。 読む順番としても良い選択だったと思う。 『大きな熊が来る前に、おやすみ』は、まだそんな気分じゃないのでしばらく読まないでいようかなと思います。 なんでそんなに彼女の文章が気に入ったんだろう。 私自身は「10代から20歳くらいまでの恋愛」という部分がすっぽり抜け落ちた学生時代を送っていたので、彼女の小説を読んで「あの頃を懐かしく思い出す」という感覚がない。でも、彼女の小説の主人公たちは全体的にとても「きちんと」していて、淡々としているようで恋愛に関しては痛々しいほどに一途で、そんなところが好きです。 「もう年取っちゃったからストレートには共感できないけど」という言い方は私にはできない。 けっこう恥ずかしいぐらいにリアルに共感できる部分が多々ありました。 手にとってみてよかったな。
skaja
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