水野の図書室
Diary目次|過去を読む|未来を読む
皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2016年03月24日(木) |
新井素子『あの懐かしい蝉の声は』 |
時代は22世紀。 人々は五感──つまり、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚のことね。 それらに加えて、第六感を持っている。 第六感というのは、ネットに接続できる感覚。 パソコンを起動しなくても、無線LANから齎(もたら)される情報を取得できるという、想像しただけで疲れそうな感覚です。
そして、22世紀では、第六感を持っていない人は障がい者であり、主人公は第六感を持つための手術を受けるのですが……。
新井素子『あの懐かしい蝉の声は』は、「SF JACK」(角川文庫)の中で一番読みやすく、わかりやすい作品でした。
ただ、なんとなく違和感があるんです。 22世紀のはずなのに、ニュースラインが今の時代と大差なく、夢がない。 平成どころか、昭和のかほりな近未来です。
|