水野の図書室
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2004年06月20日(日) |
唯川恵『プラチナ・リング』 |
恋愛アンソロジー「LOVERS」(祥伝社文庫)、最後の恋人たちは、管理職とOL。 とくれば、不倫の仲。あー、最も嫌いな恋愛パターンです。不倫ものを読んで、 良かったと思ったことは一度もないですから。特に社内不倫なんて最悪ですよ。 読んでるこっちまで、疲れます。でも、唯川恵だから、何かあるのではないかと、 救いを求めながら読みました。が、結局、不倫愛の結末は哀れです。
不倫が知れて、男は花形部署から子会社に出向し、妻との離婚の条件として 子どもの養育費、慰謝料を背負い、女は会社を辞めて、男の妻に訴えられ、 就職してから貯めた預金を慰謝料としてすべて渡し……それで、幸せですか? 愛する人と一緒に生きていくことにくらべたら、失ったものは大したことないと、 本当に思えますか? お金だけじゃないでしょ?お父さんがいなくなった子どもの気持ちは? 不倫の代償はあまりに大きいのです。
それにしても、押しかけ不倫の感が拭えず、男の方に同情します。 仕事をバリバリこなすデキル管理職なら、こんな自己中愛OLの誘惑なんて、 スパッと断わればいいのにぃ〜〜。なんとも、後味が悪くて・・。
「LOVERS」の9作品の中で、島村洋子の『七夕の春』が一番胸にしみました。 それと、気づいたのは、ああ、わたしって、つくづくA型人間なんだなってこと。 ふらりとやってくる恋人とか、ある日、突然、出ていく恋人みたいなのは、 受けつけられそうにありません。自己紹介から始まるタイプなんですね。(笑)
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